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019. スキャパ / Scapa

2012.04.25

 ストロムネスからカークウォークに移動して、ユースホステルで一泊。今日は朝から、この町に、というかこの島にある二つの蒸留所を目指します。

 ユースホステルは初めてだったのだが、いわゆる独立系のホステルと比べて、なにかと制約が多かった印象。ベッドのシーツは自分で取り付けて、チェックアウトの時には回収しなきゃいけなかったり、玄関のオープン時間が決まっていたり。あと、Wi-Fiが有料だった!


(ホステルの部屋。一部屋のベッド数は少なく、この部屋は4ベッドだった)

 チェックアウトを済ませると、ツアーの時間などの関係から、まずはスキャパへ向かいます。
 とはいえ、まだ朝一。蒸留所の人たちも起きていないだろう、とまずはスキャパ蒸留所の裏手に広がる湾、スキャパ・フロウを見学しよう、とてくてく。
 雨こそ降っていないが、相変わらず風は強く、かなり寒い。海に近づくにつれ、潮を含んだ風が感じられ、荒々しいオークニーの天気を体感することとなった。

 歩いて30分強ほどで、スキャパ・フロウに到着。


(白い砂!青い海!。。。?)

 スキャパ・フロウは、ダイビングポイントとしても知られるほどにきれいな入り江で、白い砂浜も相俟って、その景観は一見の価値ありと聞いていたので楽しみにしていたのだが、あいにくの曇天模様の影響か、期待していたほどの感動は無かった。


(入り江のお手本みたいな曲線を描く海岸線。海はかなり透き通っていた)


(湾に流れ込む川)

 潮風にさらされながらも、海岸線沿いをてくてくとスキャパ・フロウを一周。周りをぐるりと見渡すと、崖の上に白い建物が!!


(!!!)

 あれはまさしくスキャパ蒸留所!テンションを高めながら、そちらの方へ歩みを進めるも、如何せん崖の上に建つ蒸留所なので、近づけば近づくほど見えにくくなる。


(最大限に頑張ってこんくらい。なんとか「SCAPA」の文字を写すことはできないだろうか。。)

 波打ち際ギリギリまで後退して、思いっきり腕を上に伸ばして撮ってみても「SCAPA」の文字を収めることは出来ない。うむむ、と思いつつも、まぁそろそろ蒸留所へ向かうかな、と踵を返したところで、ちょうど崖の上へ行けそうなルートを発見する。
 看板も立っているし、一応はちゃんとしたルートのようなのだが、杭やロープが張っているわけではなく「Dangerous」の文字が看板に踊ってもいる。確かにこの高さ。砂浜とはいえ、落ちたら怪我じゃ済まない可能性もあり、加えてこの風。大荷物を抱えてのトライは危険だよなぁと思いつつも、せっかくなので、しっかり気を引き締めて一歩を踏み出す。
 油断せずにしばらく進み、先ほどは崖下から仰ぎ見るだけだった建物が見えてまいります。


(おぉ!)

 そして遂に真裏まで到着!


(おぉ!お。。!?。。。ん?)

 ようやく辿り着いたのだが「真っ白な壁面に、爽やかに踊るSCAPAの文字!!」みたいなのを想像していただけに、薄汚れた壁面に少しく幻滅。。曇り空も悪いのだろうけど。。


(別アングルからも)


(煙突やタンクの姿も窺えました)

 さて。とりあえず目的のロゴも撮影できたことですし、ようやく正面から蒸留所へ向かいましょう。
 すぐそこですけれど、道をぐるっとまわらないといけないので、入り口までは意外と時間がかかります。


(シーバス・グループの看板)


(観光客を拒む気満々の看板に臆しつつ進みます)


(正面)

 いきなり誰かに怒られたりしないかな。。とびくびくしながら進む。そういえば、宿だかパブだかで誰かが「スキャパはほんの3人のスタッフでやってるんだぜ」って言っていたけど、確かに人っ子一人いない。
 オフィスのドアをノックしてみるも、まるで反応がなく、どうしたものかなーと思いつつも、さすがにオフィスに断りを入れずにこれ以上入って行くのは憚られる。ここのスチルも、ローモンド型のここ唯一の形をしているものだというので、是非見たかったのだが、残念。後ろ髪を引かれながらも、もう一つの蒸留所を目指します。


(赤色の扉のウェアハウスが、石造りの壁と相俟ってゴシックな雰囲気が出ていた)

#Scapa

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