2012.04.08
ようやく、初めての現役蒸留所、グレンキンチーを目指します。
蒸留所までのアクセスを調べるには、まずネットでその蒸留所のHPを探します。大きな蒸留所なんかは立派なHPがあるのですが、観光客を受け入れていない蒸留所などは、そもそもHP自体がありません。そんな時は、別のサイトで蒸留所の住所を調べて、グーグルマップ先生に訊いて、大体の場所が分かったら、あとは現地に行って周りをきょろきょろしたり、そこまで連れてってくれたバスの運転手さんに訊いたりして、蒸留所を目指します。
今回のグレンキンチー蒸留所は、スコットランドで最も多く蒸留所を所有している巨大カンパニー、ディアジオさんの持つ蒸留所で、しかもツアー客も受け入れている観光者向けの蒸留所。初めての蒸留所には持ってこいです。
ディアジオのHP→http://www.discovering-distilleries.com/
ここで一つお勧めしておきたいのが、ディアジオ社のファンクラブ「フレンズ・オブ・クラシックモルト」に入会しておく、ということ。これに入会しておくと、ディアジオ社の持つ蒸留所のうち、ツアーを行っている12の蒸留所で、スタンダードツアーの代金がタダになるクーポンが手に入るのだ!手続き自体はweb上で簡単にできるし、もちろん登録料なども無料。ディアジオ社のツアーはどこでも一律6£なので、全てをまわるつもりならとってもお得なパスなのだ!ちなみに私は、このクーポンの存在を前日に知り、即入会したはいいものの、クーポンをプリントアウトするためにホステルのロビーでやいのやいの言い、ホステルでプリントアウトできないと分かるや、最終的にはショッピングモールに入っているネットカフェブースを、クーポンをプリントアウトするためだけに利用することとなった。金がかかっていると、これらの交渉や初めてのネットカフェ利用もどんと来いである。ちなみに、あとから知ったのだが、各蒸留所でも入会手続きは出来、しかもそこできちんとしたスタンプラリー用のクーポン冊子をもらうことも出来るので、もしかしたらそちらの方がよかったのかもしれない。
さて、地球の歩き方先生によると「エジンバラからツアーバスが出ている」とのことだったのだが、その手段が見つけられなかったので、公共交通機関を利用して行きます。
私が現地での公共交通機関の時間や路線を調べるのに利用していたHPがこちら。traveline scotland である。HP→http://www.travelinescotland.com/welcome.do;jsessionid=FB07A83EA17DB4E7A3577B7D73502B93.sc2
一発でバスや電車などの交通機関を調べることが出来るので、ルートの計画を立てるのには非常に重宝した。
こちらを使って調べた結果、まずはバスで Haddington という場所まで行き、そこでバスを乗り換えて Glenkinchie まで向かうとのこと。果たして乗り換えなんてことが出来るだろうか。ドキドキしながらマップを眺め、ストリートビューを眺めして、バスストップの場所を確認しておきます。
まずエジンバラのバスステーションからハーディントンまでは253番のバスで40分弱。例の「着いたら教えてね」フレーズを遣って乗り込んだはいいが、前回の経験があるのでちっとも落ち着かない。そろそろか、と思っていると、運転手さんがいきなり「Haddington !!」と叫ぶ。うわっ!と思いながらも、きちんと知らせてくれたことに感謝しながら降車し、少し離れた場所にある次のバス停へ。さらにそこから123番のバスに揺られること20分。周りの景色が、もうすっかり田舎の牧歌的な風景に変わったころに、蒸留所に到着。まさに目の前でバスを止めてくれて降ろしてくれる。降りる前には「帰りのバスはあっちから来るから、来たら手をあげるんだぞ」みたいなことを忠告してくれた。サンキューと手を振って降りる。
ビジターセンターのドアを開けるとそこはショップになっていて、右手側にレジ左手側にはボトルが並んでいた。レジに行き、ツアーに参加したい旨を伝える。英語として正しいかどうかは分からないが「Can I join a distillery tour ?」って言ったら「もちろんだよ」みたいな感じで答えてくれた。例のクーポンを見せたら「何だこれ?」みたいなリアクションをされてテンパるも、隣にいたスタッフとしばらく相談した後に、無事スタンプを押してもらってフリーでまわることが出来るようになった。「次のツアーは15分後だから、それまで待ってなさい」みたいなことを言われ、ショップを眺める。
ディアジオ社のボトルが並ぶ棚には、蒸留所限定のグレンキンチーなんかもあって、欲しいなーなんて思いつつもこれからの長旅を考えると買えるわけも無く、ただ眺めるだけでツアーまでの時間を過ごす。ほぼ時間通りに、ツアーはスタート。
始めはウイスキーの製造方法や、この蒸留所の歴史などが展示されたエキシビジョンを周り、それから蒸留所内部へと入って行く。
(館内エキシビジョンの様子、その①)
(館内エキシビジョンの様子、その②)
(こんな感じでウイスキーとスコットランドの歴史みたいなのがパネルで説明されていた)
残念ながら、蒸留所内部の撮影はNG。正直、初めてのツアーでなにを言っているかは殆ど分からず、かろうじて聞こえてくる単語をつなげて、あとは自分の頭の中で勝手に補完して行く作業に集中していたため、あんまり中の様子を覚えていない。英語を聞こうと思っても殆ど分からないのだから、光景を目に焼き付けておくことに集中すればよかった、と後悔。麦の甘い香りやニューポットのブドウのような香りがとても印象に残っている。
最後の試飲では、グレンキンチーのものだけでなく、ディアジオ社の持つ他蒸留所のものも試飲でき、タダで入ったのになんだか悪い気分。ほろ酔いで蒸留所を後にします。
とはいえ帰りのバスの時間まで2時間半もある。一緒にツアーをまわっていた観光客は、みな駐車場にとめておいた車に乗り込んで行きさっさと行ってしまった。みんなお酒飲んでたんちゃうんかい、思いながらも時間があるので周りをふらふら。といってもね。。これが、ホントに何も無いんですよ。。
(蒸留所遠景)
(同じ場所から180°反転した風景がこちら。ホントになにもない)
(人家がまばらにあるだけの広大な土地)
しばらく周りをふらふらするも、結局蒸留所付近に戻って来てしまう。しかし、なかなかに気持ちのいい風景でした。
(蒸留所の前を横切る小川)
蒸留所の前に腰掛けてバスをひたすら待ち続けている間に、雨がぱらついて来て、しかし、屋根などはない。ルーズなスコットランドの交通機関である。この場を離れた一瞬にバスが通過してしまうようなことになれば、もう次のバスは無い。雨に打たれながらも、バスの来る方角を眺め、その姿を確認するなり手をふって合図。どうやら、行きのお兄ちゃんと同じ方が運転手さんだったみたいで、私のことを覚えていてくれたよう。リターンチケットを見せようとしたら「早く乗りな」みたいなジェスチャーでチケットの確認もせずにバスに乗せてくれた。帰りも、無事に乗り換えを済ませ、エジンバラのホステルへ。
(うろちょろしていた時にみかけた牛)
#Glenkinchie