amazonからきた案内をみて速攻で注文して、届いてからも速攻で読み終えたKWC企画世話人です。
書名: ウイスキーは日本の酒である
著者: 輿水精一
出版社: 新潮社
ISBN-13: 978-4106104312
単行本: 207ページ
発売日: 2011/08
本のサイズ:新書版
なんて大胆なタイトルでしょう!日本語が読めるスコットランド人やアイルランド人には怒られそうなタイトルです(笑)。そして、この本の”帯”には「世界一のブレンダー」が教える”ウイスキーを10倍楽しむ方法”なんてのも書いてあります。これまた、世界中のブレンダーを敵に回しそうな言い回しです。この本は次のような章立てになっているのですが、”ウイスキーを10倍楽しむ方法”が本の中の5箇所に散りばめられているのです。
序 章 ウイスキー再生
コラム① シングルモルトとブレンデッド
第一章 日本のウイスキー誕生とその受容の歴史
第二章 日本のウイスキーのつくられ方
コラム② 蒸留酒と醸造酒
第三章 ブレンダーが見ている世界
コラム③ ウイスキーを10倍楽しむ方法Ⅰ
第四章 熟成、その不思議なるもの
コラム④ ウイスキーを10倍楽しむ方法Ⅱ
第五章 ブレンドという魔術
コラム⑤ ウイスキーを10倍楽しむ方法Ⅲ
第六章 世界の中のジャパニーズウイスキー
コラム⑥ ウイスキーは人にやさしい酒
おわりに
まず書き起こしは、近年のウイスキー復活についてです。ウイスキーが再度売れるようになって本当によかったと思っていることがよくわかります。次には、歴史の話です。日本のウイスキーには、ニッカの創業者である竹鶴政孝さんの功績が大きいことはだれでも知っています。なぜかサントリー関係者の本にはあまり触れられていないのですが、輿水さんの本にはきちんと竹鶴政孝さんのことが書かれています。講演でも一度お聞きしたことがあるのですが、竹鶴政孝さんはスコッチウイスキーを作りたかった。サントリーはジャパニーズウイスキーを目指していたので、袂を分かつのは必然だったと。
さらに、歴史としては、近年、国際的なコンペで日本のウイスキーは非常に高い評価を受けているということが書かれています。これはわたしが今更ここで書くまでもないでしょう。
第三章では、ブレンダーが見ている世界というタイトルですが、内容は輿水さんの仕事履歴がどうブレンダーの仕事に反映されているかということが書いてあるのです。
ほらほら、もうこの本を読んでみたくなったでしょ?
ぜひ手にとって読んでみてください。
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