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1人殺したら5人助かるとき、殺すのは正義?

ハーバード大学のマイケル・サンデル(サンダルと書かれることも)教授の講義の内容に驚愕したKWC企画世話人です。

いくつかの雑誌や新聞で取り上げられていましたから、ご存じの方も多いのではないかと思います。

ハーバード大学で14年続く名物講義があって、マイケル・サンデル(Michael Sandel)教授が担当し、述べ1万4千人が受講したとされる”正義”(JUSTICE)という講義です。

一人殺したら5人助かるとき一人殺すことは正義か? と学生に問うことも講義の内容の一部なのです。

例えば、路面電車を時速100キロで運転していて、前方に5人工事をしている人を見つけたが、ブレーキがきかない、このままなら確実に5人殺してしまう。そのとき、横道にそれると工事をしている人が一人しかいない。ブレーキは壊れたが、ハンドルは使える。もちろん、この道にそれても、この工事をしている一人を殺してしまう。このとき、横道にそれることはモラルにかなっているか?と聞きます。
今度は、運転しているのは自分ではなく、自分は路面電車の上の橋から、まさに工事をしている5人に突っ込もうとしている路面電車を見つけた。自分の隣には、とてもとても太った人がいて、その人を突き落とすとちょうど路面電車を止めることができて5人を救うことができる。しかし、突き落とされた太った人は死んでしまう。この太った人を突き落として5人を助けることはモラルにかなっているか?と聞きます。
そして、最後には、路面電車の事故で救急病院に運ばれてきた患者が5人いる。あなたは医者。一人健康な人が隣で昼寝していて、その健康な一人を犠牲にし、他の5人が必要とする臓器を取り出し、移植すれば、他の5人は救うことができるとき、この一人から臓器を摘出し、殺してしまうことはモラルにかなっているか?

いずれも一人を殺すと5人助かるというシチュエーションです。学生達は、最初は賛成派が多いのに、徐々に賛成派が減っていきます。

そして、これまでの有名な哲学者達が創り上げてきた哲学へと話は展開していきます。
哲学の本を読めと、それは、知識だけでなく物の見方を新しくする。そして、より良き、ときには、より良くない市民にするかもしれないけれどど。。。

と学生たちを釘付けにする講義です。

英語サイトではありますが、関心のある方は下記サイトへどうぞ。

http://www.justiceharvard.org/

8月25日にNHKと東大の招きで、サンデル教授がこのような内容の公開講義をされるのだそうです。もう受付は締め切られていますが、いや~行きたかったなぁ。

さて、この質問にどう答えますか?

それにしても、学生時代にこんな講義があったら、ぜひ受講してみたかったなぁと思いました。

#徒然日記

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