初冬のアペリティフはウイスキー、フランスはブルターニュのグラン・アー・モー蒸留所からリリースされたシングルモルト2種類で決まりかな!?
2010年11月17日19:17
Glann Ar Mor グラン・アー・モー
www.glannarmor.com
www.celtic-whisky.com
グラン・アー・モー蒸留所は2010年3月までに2000本ほどリリースしたばかりの、小さく新しい蒸留所だが、ウイスキーマガジン誌のアイコン・オブ・ウイスキー2010では、アメリカ&スコットランド以外の蒸留所の中で、第2位に選ばれた。
パリで働くウイスキー好きの会社員ジャン・ドネイが、ウイスキーへの情熱から仕事を辞め、ブルターニュ地方へ移り住み、建てたのがグラン・アー・モー蒸留所。「グラン・アー・モー」とはブルターニュ語で、蒸留所のある「海辺(にて)」を意味する。
ノン・ピーテッドのグラン・アー・モーはフランス国内から調達した大麦麦芽を使い、ピーテッドのコルノグはアイラから輸入した麦芽を使って仕込んだ物。水は、地元の豊富な地下水を使用。1500Lほどの小さなオニオンシェイプの銅製蒸留器を使い、40~50時間をかけてゆっくりと蒸留する。
熟成は「一日の内に四季がある」と言われるブルターニュの海辺で海風を受けながら行われる。
ブルターニュ、1668年に起源を持つ農場に、フランスのボトラー『ケルティックウィスキー社』が自前の蒸溜所を創設する。ピーテッド麦芽(35/40ppm)とアンピーテッド麦芽を併用、2タイプのモルトウィスキーを造る。熟成に使用する樽はファーストフィルのソーテルヌ樽(ヴァリック、225l)、ファーストフィルのバーボン樽(バレル、200l)。
斯様な具合か。
グラン・アー・モー
Glann Ar Mor
ノン・ピーテッドのグラン・アー・モーは、フランス国内から調達した大麦麦芽を使った、予想を裏切る、ハイレベルなモルトウイスキー!
色:白ワイン
香り:初めはバニラ、素晴らしい樹脂のニス、フレッシュオレンジジュース、フレッシュアーモンドとグレープフルーツのヒント。期待されるよりやや少ない西洋梨とパイナップル。海のスプレー。
味:パワフル。フルボディでオイリー。飲むと小さなポットスティルから造れたものであることがわかる。オークと樹脂、それからバナナ、咳止めシロップとユーカリの木、最後のリンゴ、シードル、少しのバブルガムと草のカプセル。本当に個性的。
フィニッシュ:長い。草とワックス
46% 700ml ¥7,980(税込)
コルノグ
Kornog
ピーテッド・ウイスキーのコルノグは、アイラ島から購入した大麦麦芽を仕込んだ物。カリラ並みのピーティーさ。今後が楽しみなモルトである。
色:薄い色の藁
香り:贅沢に始まり、たくさんの酢酸イソアミル、熟した西洋梨、バナナとパイナップル。海からのスモーキーなアロマ、ピートの香り。
味:力強くスムース。初めは可愛らしく、フルーティー。少しのバナナと沢山のアプリコット。ピートはクリアで大きいが、圧倒的ではない。背景にバブルガムとイチゴ。ゴムの様なビター。
フィニッシュ:長い。沢山のスパイス。少しの黄色いカレー。カシューナッツのペースト、胡麻油。
46% 700ml ¥7,980(税込)
おまけ
フランス在のウイスキー蒸留所
1.ヴァレンゲーム(Warenghem)
1900年、レオン・ヴァレンゲーム(Leon Warenghem)により創設。ブルターニュ地方はラニオンにて操業中。
フィーヌ・ブルターニュ(リンゴのブランデー)、ケール・ポモー(Ker Pommeau リンゴジュースにリンゴのスピリッツを配したもの)、ポミグ(Pomig リンゴのリキュール)、シュション(Chouchen ハチミツ酒)の他、ピーチ、カシス、フランボワーズ、ミュールなどのフルーツリキュールを製造している。
1988年,ウィスキー・ブレトン(Whisky Breton)銘柄のブレンデッドウィスキーを発売。モルトとグレーンの配合率は、25%:75%。ラベルの表記に因んで、WBの愛称を持つ。
1994年、モルトウィスキー製造試験に着手。1999年,アーモリック(Armorik)リリース。
グレーンウィスキーも自製、グヴェンロック(Gwenroc:旧名は、Glenroc)という名のシングルグレーンを発売。
南側の棟で、糖化・発酵・蒸留行程を行う。単式蒸留器(2基:5000L、3500L)、連続式蒸留器が稼働中だ。モルト(麦芽)は、シャンパーニュ地方の業者から購入(少しピート香が含まれている)し、グレーンウィスキーの材料は、パリ近郊の業者から購入。
建物の奧が貯蔵庫となっており、ここから5km離れた場所にある貯蔵庫も併せて使用。ここで3~4年間、原酒を熟成させた後、蒸溜所内で瓶詰。同蒸溜所が造るウィスキーは、先駆者としての意義は認めるが、総じて、、、発展途上という処か。
2.クレイッセン(Claeyssens)
1817年、ベルギー人のギュローム・クレイッセン(Guillaume Claeyssens)が創業したジュネヴァ・ジン蒸溜所。
フランス北西部、ベルギー国境にほど近い街、リール(Lille)にあるヴァンブレシー(Wambrechies)に操業中だ。 オランダに端を発し、ベルギーから同地に至る一帯は、オランダタイプのジン、ジュネヴァを生産する地域で、クレイッセンはフランス国内に2ヶ所存在するジュネヴァ蒸溜所の1つである。
同蒸溜所は近年、ヴァンブレシーという名の3年物のシングルモルトをリリース。変則2回蒸留(コラムスティル+ポットスティル、ウエルシュ・ウィスキーの造りの逆か)。ジュネヴァを造るマッシュを蒸留?松ヤニ臭いモルト!?兎も角、ドライでややクセのある風味、、、という事らしい。
3.ギロン(Guillon)
1997年、ティエリー・ギロン(Thierry Guillon)により創業。 シャンパーニュ地方はランス近郊のルーヴォワに操業中。2002年に初のシングルモルト「ギロン」をリリース。
年産1万本の規模で生産を続けしている(時期計画では、3万本に増産予定)。
4.メンヒル(Menhirs)
1986年、現当主のギイ・ル・レが創業。1921年にブルターニュ在のル・レ家が創設したシードル醸造所を母胎とする。蒸溜所はフィニステール郡の中心部プロムラン村にある。
自家農園として30haのリンゴ畑を持ち、シードルの他、ポモー・ド・ブルターニュ・ラムビッグ(オード・ヴィー・ド・シードル・ド・ブルターニュ)等を造る。2002年にシングルモルト「エドゥ・シルバー」、2003年にはブレンデッド「エドゥ」をリリース。昨今(2004?)、同名のシングルカスクなモルト「エドゥ・シルバー」をリリースした。
でした!
他にも、在るかも!?
嗚呼、甘いモルト大好きです!
ピートの効いたモルトは、最も大好きです(笑)
アイルランド、フランス、ジャパン…
良いですね、本格的な、スコッチに負けないシングルモルトは!
( ̄▽ ̄)b