いつもお世話になっております。
SHINANOYA NET SHOP
ネット店新人の(あ)です。
久しぶりの投稿と相成りますが、
現地での蒸留所訪問記、第6回目をお送り致します。
新たに登録致しました新商品も合わせてのご案内です!
どうぞ御覧ください。
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本日のナイトブログは
【スコットランド出張レポート&おすすめ商品紹介♪】
の第6段!
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弊社が毎年実施している
スコットランドバイイング出張。
昨年2017年は10月末~11月に実施。
各生産者を直接訪れ、
テイスティングはもちろん
実際の現場での情報交換や視察など
多彩なコンテンツ満載の10日間となりました。
今回は、実に温めて参りました…
ドーノック蒸留所 編をお送り致します!
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[9th visiting : DONORCH DISTILLERY]
(上の画像は輸入元である株式会社キムラ様より拝借致しました)
スコットランドバイイング出張
ブローラ蒸留所の後、
我々は、北ハイランドは、ドーノッホ(ドーノック)へ向かいました。
目的地は、ドーノッホキャッスルホテル。
築500年のスコットランドの古城を改装したホテルで、趣のある佇まい。
13世紀頃の大聖堂の向かいで、ドーノック中心部に位置している素晴らしいホテルです。
(下の写真)
そして、その下階にあるのは、世界的に有名なウイスキーバー&レストランがあるのです。
ベストワールドウイスキーバーに選出されたこともある、 「ドーノッホキャッスルホテルバー」です。
オールド&レアなウイスキーの品揃えで
世界的に有名なドーノッホキャッスルホテルバー。
この日は、丁度、ドーノックウイスキーフェスティバルが行われていて
世界各国より有名なウイスキー業界関係者も多く集まる中での来訪となりました。
このホテル&バーの経営者であり、
今世界のウイスキー愛好家が注目しているクラフトウイスキー蒸留所、
【ドーノッホ蒸留所】を立ち上げた張本人でもあるのが、このトンプソン兄弟です。
(左が弟フィル・トンプソン氏、右が兄サイモン・トンプソン氏)
今回の来訪の目的の一つである、
カスクサンプリング&テイスティングを二人と行いました。
オールドボトルへの造詣がとても深い二人とのサンプリングは、
ともすれば、心地の良い緊張感も感じる、非常に良いもので、
有意義なセレクション、意見交換ができました。
フィル・サイモン兄弟は、ホテルバーマン&経営者、新たに始めた蒸留所の作り手としてだけでなく、
Dornoch Distillery Company の名で、ボトラーズのビジネスも行っています。
ウイスキービジネスに対して、
非常に、多角的なアプローチを積極的に行っている印象を受けました。
そんな二人が選ぶウイスキーは、
豊富な知見と高いテイスティング能力に故に信頼性が高く、
ドリンカーのみならず、著名なテイスターにもファンが多く存在します。
日本では、広島にある 株式会社キムラ さんが輸入をされていて、
少量限定で日本にも輸入がされています。
今回も最新作のウェストポートが、当店に入荷しました。
1993VT縛りの興味深いブレンデッドモルトも入荷しています。
このボトルは、総本数318本中、200本が日本へ輸出され、
残りの本数は、ドーノッホホテル及び専門サイトより直接購入するしかないという、
日本市場に特別に優遇されたボトルです。
度々、日本にも来日し、日本のモルトバーに実際に足を運んでいる、
弟 フィル氏の日本のバーマンやテイスターたちに対する、心遣いを感じますね~。
DORNOCH BLENDED MALT [1993] 23yo
THOMPSON BROTHERS & BARMAN'S CHOICE
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そして、今回のもう一つの目的である、
【ドーノック蒸留所】を、
二人のアテンドで見学させていただきました。
ホテルの裏道を辿っていくと、
敷地の中に、蒸留所があります。
それはもう本当にマイクロディスティラリーとも呼べる大きさで、
大きめの納屋のような規模感でした。
もともと19世紀からあるという古い消防署の建物であったものを
2016年にクラウドファンディングで、資金を調達し、
ウイスキーの蒸留所へと改築したそうです。
本当に小さな蒸留所でしたが(年間で2万リットルの生産設備)
そこで造られているものは、もの凄くマニアックで、手の込んだスピリッツが生み出されていました。
特に、原料と製法へのこだわりは、凄まじいものがあり、感動しました。
原料となる、麦については有機栽培のみで、
高級麦芽品種マリスオッターやオデッセイ種などのフロアモルティング麦芽を使用。
モルトスターに、特別にオーダーしているとのこと。
ただ単純に、アルコール収量の高い麦芽品種を使うのではなく、
栽培するのにも手間とコストが何倍もかかるけれど、
麦の厚みや味わいを大事にするため、長時間の発酵に耐えうるために、
これらの麦芽品種を選んでいるそうです。
また、酵母では主にビール酵母を使用していますが、
部分的に自家培養したハウスメイドイーストも使ったりしているとのことです。
バーボンの蒸留所であれば、ホームメイドイーストは一般的ですが、
スコッチの蒸留所で行っているところはあまり多くないのではないはず。。。
フィル氏やサイモン氏の、ウイスキーへの知見と
深い愛情の影響をとても強く受けていると感じました。
製法についても随所にこだわりがあります。
特に特筆すべきなのは、発酵時間がとても長いということ。
最大で216時間。通常のスコットランドの蒸留所が50時間程度、
長いところで70時間〜92時間程度であることを考えると、異様に長い。
スコットランドでも最も長い蒸留所の一つと言っても過言ではないかと思います。
この長い発酵時間によって、出来上がるスピリッツに、
フルーティさと複雑さをもたらすと彼らは考えているようです。
「1960年代のスプリングバンクのようなストロベリー感を出したい。」と
フィル氏が話していたのが印象的でした。
また、ガスの直火で加熱。熟成はダンネージ式になります。
1940年代〜1960年代に行われていた
伝統的な製造方法を踏襲した、こだわりのウイスキーづくりには二人の情熱が息づいていました。
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また、限られた年間生産の中でドーノッホ蒸留所では、
ウイスキーの他に、ジンも造っています。
2017年に、エキセントリックな実験的なジン
プロトタイプ的な立ち位置となった
全10種類に及ぶ、 「エクスペリメンタルシリーズ」に着手しました。
そんな彼らの黎明期的なアイテムです。
遊び心ふんだん。
✳︎少量限定入荷の商品のため、売切れの際はご容赦ください。
一番最初に出たファーストバッチは、コレクター心をくすぐるアイテム。
THOMPSON BROTHERS HIGHLAND GIN
【EXPERIMENTAL BATCH 1】
最後の10番目。オイリーな酒質とカスクエイジングスタイルのジン。
こちらはストレート向きです。
THOMPSON BROTHERS HIGHLAND GIN
【EXPERIMENTAL BATCH 10】
エクスペリメンタルシリーズの
その他のバッチについては、こちらよりご高覧ください。
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2017年12月には、
待望の定番となる『オーガニックハイランドジン』
も発売になりました。
THOMPSON BROTHERS
ORGANIC HIGHLAND GIN
スピリッツの持つ麦芽由来のクリーミーさとエステリーで綺麗な酒質と、
ボタニカルの持つスパイシーさ、フルーティーさが補完しあい、
完成された味わいに仕上がっています。
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日本市場向けの少量限定生産品も
合わせて、入荷しております。全世界1400本。
THOMPSON BROTHERS HIGHLAND GIN
JAPAN EDITION
現地では、フレッシュレモンと一摘みのブラックペッパーを添え、
トニックウォーターで割ったものが提供されているようです。
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蒸留所を見学させていただいた後は、
ドーノッホキャッスルホテルバーにて、
各国から集まっている著名なモルト業界人の方々と入り混じりながら、
お互いのカスクサンプルの飲み比べ、意見の交換などを行いました。
後日、グラスゴーにて、
他のウイスキーマンの重鎮たちに、我々はお会いするのですが、
その際にもトンプソン兄弟のウイスキーづくりが話題に上っていました。
「彼らの情熱が、一つ新しいムーヴメントの流れみたいなものを生み出している。」
とその方は仰っていたのですが、
このドーノッホで感じた、ヒリヒリした熱いうねりのようなものが
たしかに存在していたかもしれません。
北ハイランドの古城での一夜は、
そんな刺激的な雰囲気でした。
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それでは今回のブログはここまで。
みなさまの"酔い"夜をお祈りして♪
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直前ブログをお見逃しなく!!
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