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ボウモアの青い時間

ラウンジのソファーで食後のコーヒーをいただきます。

グラスゴーで感じた、ある種の「あっけなさ」に戸惑った初日。
来る気になれば、サクっとスコットランドに来ることができるものだなぁ・・・こんなものかなと実感が沸いていませんでした。

今、ソファーに深く腰掛けて、真っ青なボウモアの海を眺めていたら・・・急に頭がカラッポになってしまいました。
唯々、心地よい時間が過ぎていきます。

心からリラックスしている自分がいます。

私の前のソファーでは、熟年夫婦がディナーを待っています。
見つめあい、ゆっくりと語り合う二人。その手は・・・お互いをしっかりと握りあっています。

お互いを深く信頼していることが伝わります。
今夜は、特別な時間が流れているのでしょう。

・・・

部屋に戻ると、外は急に小雨。
クリスティーンとの約束があるので、ロッホサイドホテルに向かいます。

クリスティーンは、ビジネス相手のグループと10名ぐらいで楽しそうに食事をしているところでした。
軽く挨拶します。まだ宴たけなわ。
邪魔にならないように、席を移してモルトを飲みます。

ここロッホサイドホテルののバックバーには、目移りするほどボトルが並んでいます。

今日は、シルバーシールのポートエレンをオーダー。
海辺を眺めながら、ゆっくり今日一日を振り返ります。
折り紙で、アザラシを折ってみました。

・・・

クリスティーンは、まだまだ話が続きそうです。
記念に、先ほど折った「アザラシ」をプレゼントします。
「Oh!・・・Seal!!」
皆さん、折り紙にはびっくりしてくれます。
また連絡する旨を伝えてホテルに帰りました。

それでは、ハーバーインのバーで飲みなおしを。

ほのぼの飲んでいると、お昼に会ったボウモアハウスのイアンさんがやってきました。
とても明るい笑顔。私に奢ってくれるとのことです

この夜覚えた言葉が 「スランジェバー!」(ゲール語で「乾杯」)
何度も、何度もこの言葉を二人で繰り返しました。

イアンさんお薦めの「ブルックラディ」をコップにだぶりと注ぎ、続いて「水はどれくらいかな?」とジェスチャーで聞かれます。
もう、ニコニコしているだけなので、モルトも「どぼどぼ」、水も「ザバザバ」注いでくれます。

またまた「スランジェバー!」
アイラ島のことや日本のことや…。飲みすぎて何を話したのか詳しい記憶が無いのですが、楽しくて、二人で何度も大笑いしながら話をしました。

結局、何杯飲んだのでしょうか。
水で薄めているとはいえ・・・ダブルほど入れて、水を8分目まで入れて、「スランジェバー」ってすぐ飲み干して・・・。
7~8杯は飲んだはずです(汗)

「明日お会いしましょう!」と握手して、バーのドアを開けました。

私の部屋は3階。階段の手すりにしがみついて上を見たら、階段が螺旋のようにうねっています。ぐる~り、ぐる~り。
2~3回、ころげ落ちそうになりながら、這ってどうやら部屋に辿り着いたことは覚えているのですが・・・。

・・・。

#アイラ島

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