ここは、僕だけの秘密の場所。
誰にも教えたくない、僕だけの特等席。
急きょ数時間の自由時間をもらった朝、
空の色を見たら久しぶりにあの場所へ行ってみたくなった・・・
1冊の古い本とミネラルウォーターをバックに詰め込み、
野山の新緑に感動しながらランドクルーザーを南へと走らせる。
この季節を感じさせるオンショアが吹くこの場所は、茶道にハマり
コルベットのコンバーチブルを乗り回している頃、
誰にも邪魔されず、太陽の日差しを心の奥まで浴びることが
できるのが好きで、よくやってきた。
僕お気に入りの秘密の場所だ。
酒の本を数冊持って来ては読書を楽しむ。
あの頃は癒されによく来たもんだ。
今回潮の香りが爽やかに感じられるこの場所に、持ってきたのは
ウォーレス・ミルロイ氏が書き上げた古い本。
ボウモア蒸留所もブルイックラディ蒸留所も
この香りに非常によく似た香りの中で操業し、そこで生まれる
生命の水達は、この潮の香りに包まれながら静かに眠っているのだろう。
ここにたどり着くまでにガンメタのスカイラインとすれ違う。
乗っていたのは76歳になるゴルファー。
彼にもゴルフのイロハを教えて頂いた。
懐かしい。
いつまでもお元気で。
この時間のコンディションは南東から吹くオンショア。
サイズはヒザ。
ダラダラのブレイク。
あの頃よく、一人っきりで腰かけていたベンチ。
僕にしかわからない ” 傷 ” はもう無かった・・・
#独り言・・・