今から4年ほど前、行きつけのバーで知り合いになった東京人がいてな。
その東京人は、早稲田の院出でバリバリの理系や。松下電器に就職した
ことで、大阪にきたらしいんや。
そんな彼に、「好きな酒は?」と質問したら、「カリラ」と答えた。
「この店で、一番ガツンとくるカリラ出したって。一杯おごるわ。」と、ゆーた
けど、マスターは、「カリラのカスクはみんな売切れ。すみません。」やて。
「しゃーないな。カスクやないカリラ飲んでも。えーわ、花と動物のカリラで
がまんするわ。3杯出して。わしと、彼と、マスターの分や。」てな具合で飲
んだんが、最初の出会いや。
そうゆーたら、花と動物のカリラは、当時のオフィシャルでありながら、今の
オフィシャルよりぜんぜん美味かったな。
花と動物シリーズのカリラのラベル (10本は飲んだやろな)
今のオフィシャルのカリラのラベル (一応すべて飲んだけど)
酒の好みやらで、彼と意気投合することもあって、しだいに飲み友達に
なったんやけど、今日の話は、最初に出会ったときのことや。
どう聞いても、標準語なまりの大阪弁やのに、本人は一生懸命、大阪弁
使おうとしてんのが、痛いほど伝わってきてな。
「大阪へ来てこまったことは?」と質問したら、はまったように「大阪弁」と
かえってきた。
就職3日目くらいで、上司に、研究中のパーツを入れる容器をだしたら、
「そんなもん、ほかせ、ほかせ、さらもってこい。」
といわれ、ア然としたんやて。
「ほかせ」は、暖めることを「ほかす」というし、
こんな容器を電子レンジか何かで、暖めて、別に、皿も持ってこい。????
真剣にこう考えたんやて。
まー。フランス人は英語使うのを嫌うけど、日本のなかでも大阪人くらい、
標準語おぼえよーとせーへんのも珍しいで。
通用するというより、通用さすやな。頑固さも、フランス人並ちゅうこっちゃ。