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これまでのテイスティングノート19:プルトニー 1990-2000 10年 シングルカスクコレクション #3909

 

プルトニー PULTENEY 1990-2000 10yo #3909 64.8%
THE SINGLE CASK COLLECTION, COLLECTION 6, SERIES 19,
Matured in:REFILL HOGSHEAD
Cask No.3909
one of 252 bottles

・香り:
青リンゴ、シトラス、少し立ったアルコール感、セメダイン、オイリーで潮っぽく港を連想させる、若い草っぽさ、モルティさは強くライ麦パンのニュアンスがはっきり、バニラの甘い香り、良いバーボンカスクと思われる

・味わい:
濃い蜂蜜の甘味、青リンゴ、シトラス、良質のバーボン樽のニュアンス、バニラ、オイリー、強くブリニー、ヒリヒリとスパイシー、若さは感じるがオフフレーバーはあまりない、返りの勢いは結構強く鼻に抜ける、蜂蜜がけのライ麦パン、ボディは厚め

・余韻:
スパイシーで、甘くオイリーな余韻が結構長く続く

・加水:
崩れない、スパイシーさが緩和されてよりバランスが良くなる

・総評:
短熟だがかなり美味しく、ハウススタイルも出ていると思われる。
おそらくバーボンのホグスヘッドと思われるが、樽と酒質の相性が良いのだろうか。それほど複雑ではないが飲み応えもあり嫌な要素がほとんどない旨いモルト。

ちなみに、このボトルは2000年頃にアラン・ジャパン(現ウイスク・イー)から出されたボトル。選定には土屋守さんが関わっており、合計22種類出されたうちの1本。

【Good/Very Good】

個人の好みもあるでしょうが、1990年以降の蒸留で短熟で旨いものというと、アイラを中心としたへヴィーピートのものがかなりの割合を占めるのではないでしょうか。
このボトルは1990年蒸留で10年熟成と短熟ですが、それほどピートが強いものではなく、濃いシェリーカスクで押し切った形でもないのにわりと出来上がった美味しさです。
プルトニーはバーボン樽との相性が特別に良いのでしょうか?良い樽ばかりを選んでいるのでしょうか?そもそも短熟でも美味しい酒質なのでしょうか?
1990年以降蒸留のオフィシャルボトル、特にカスクストレングスのものではほとんど外れた記憶がありません。どれも比較的短熟で値段もそれほど高くないのですが美味しいです。
味の方向性は、オイリーで潮っぽく良いバーボン樽のニュアンスがあり、今回のボトルほど若さや高度数の刺激はないですが、同じようなハウススタイルを感じるものが多いように思います。結構前から売っているのにいまだに買えてしまうOBの1991蒸留15年熟成の限定ボトルなんかも相当美味しいと思うのですが・・・。
私のまわりの愛好家からは最近高評価になってきていますが、もっと評価されて良い蒸留所だと思います。

〈2011/10/25 whiskylinkで公開〉

2012/9/5  追記:
この記事を書いた時にはプルトニーにかなりハマってどんどん開栓してました。もちろん今も大好きです。フルーティ全開なものを期待する方や、ハイストレングスが苦手な方にはお勧めしづらいですが、そうでない人にとっては本当にプルトニーははずれませんね。ピーティ前面なもの以外では最もはずれない蒸留所のひとつかと。
ハウススタイルがかなりはっきりと主張しますし、それと張り合う良質で強い樽で熟成を経たものとか飲んでみたいです。


 

#プルトニー (PULTENEY)

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