GLENLIVET 1974-2005 30yo ACORN’S 55.3%
香りはオレンジマーマレード、ワックス、重めのオイル、クレームブリュレ、こなれた麦芽、少しキノコやタール。飲むと粘性があり噛み応えのあるテクスチャーで濃い麦芽の旨みが残っている、少しオイリーで麦芽の旨みとタールが長く残る。
【Very Good】
日本のボトラーであるエイコーンさんのグレンリベット1974、30年熟成。
私が本格的にモルトを買い始めて間もない2005年にリリースされ、同時にリリースされたクライヌリッシュ1972と共に複数本購入しましたがこれが最後の1本です。
これも当時から美味しかったですがクライヌリッシュがあまりに美味しく、自分の中でもその陰に隠れた存在でした。
派手さはありませんが、プレーン寄りの樽で長く練られたと思われるナチュラルな熟成感があり、原酒の旨みを強く残した玄人好みの香味です。しかし時間と共にどんどん複雑になってきます。
独特のタールっぽいニュアンスが余韻まで結構しっかりあり、複雑さや深みにおいて多大な貢献をしています。これは以前飲んだ時にはあまりはっきりと感じた記憶も記録もないので瓶内変化によって出てきたものでしょうか?ハイプルーフゆえのアタックの強さはまだありますが十分な粘性を帯びており、心地良いオールド感もあるため今が飲み頃ではないかと思います。
過度な樽感やオールド感が無く飲み疲れしない香味なのに強烈に旨く、次々と継ぎ足してしまいます。
買った当時は明らかにクライヌリッシュ1972の方が美味しいと思いましたが、もはや良い勝負ができるかもしれません。