トマーティン TOMATIN 1976 34yo WHISK-E 51.3%
THE SCHOOL OF MALT Lesson 1
Matured in a Sherry Butt
・香り:
トロピカルフルーツとシェリーのニュアンスが良いバランス、ピーチ、パイナップル、プラム、小児用のシロップ薬、チョコレート、コーヒー、ハーブ、ドライフルーツ、若干だが焦がし麦
・味わい:
やはりシェリーとケミカルなトロピカルフルーツ、プラムジャム、レーズン、ねっとり甘い、レザー、やや強めの渋味、うっすらバター系オイル、後半はショウガっぽいモルティもある。わりと厚めのボディ。
・余韻:
フルーティだが、ショウガっぽいモルティさに若干エグ味を伴う。
・加水:
崩れずそのまま薄まる。加水後も悪くない。
・総評:
開けたてはコーヒーやチョコレートなどシェリーの渋いニュアンスが前面で、甘味にも乏しく、らしいフルーティが奥に閉じこもってる印象だったが、開栓後はだんだんトロピカル感が強くなり、甘味も強まり、シェリーとのバランスが良い信濃屋の1976トマーティンに近い印象になった。比較するとこちらは後半けっこうモルティで、バターっぽいオイリーさがある。後半に少しエグ味があるのがちょっと気になるが、これも今後改善するのかもしれない。わりと複雑で厚みもあり良い。
【Good/Very Good】
最近乱発されているTOMATIN1976ですが、どれも非常にフルーティでジューシー。トロピカル感が充実してます。ただ、自分としてはLONGMORNなどと比べるとトロピカルがやや不自然で小児用の薬のようなケミカルな印象を受けます。
ケミカルな感じとしては、TOMATIN>LOCHSIDE>BENRIACH>LONGMORNという印象です。(BOWMOREのトロピカルとは別路線な気がします。)
特にTOMATIN1976はたくさん出過ぎで若干飽き気味ではありますが、もちろん非常にフルーティで美味しいことは言うまでもありません。実際何本も買ってますし。
特にこれは時間は掛かるがコストパフォーマンスに優れる1本。
先日の忘年会でブラインドで飲んで出来の良さを再確認できました。
〈2012/1/12 whiskylinkで公開〉
2012/9/10 追記:
トマーティンはかなり地味な印象を持っていた蒸留所でしたが、スコッチモルトサークル1976のトロピカルモルトあたりをきっかけに、ここ数年で急に人気蒸留所になりました。樽の数も多かったようで、枯渇する印象無くリリースされ続け、私も含め食傷気味のドリンカーもでてきました。さすがに最近は前ほどの勢いはありません。おそらくはあと10年くらいしたら、もっと買っておいても良かったなぁとか思うんでしょうけど。(笑)
ボウモア、ベンリアック、ドロナック、キャパドニックなどなど、ヴィンテージに対する意識がここ数年急激に高くなってますね。自分としてはちょっと違和感があります。ウイスキーの場合、単一ヴィンテージで見るのと同時にもう少し大きなくくりで見ても良い気がするのですが。。。
トマーティンにしても、1976は瞬殺されてしまうのに、1977が出た時は結構売れ残ってました。実際に飲んでみましたがかなり近い味わいでした。ワインと違って年ごとに原料が大きく違うわけではないですし、カスクマネジメントも急に変わらないはずなんですが、露骨に売れ行きが違っていたのが印象的でした。
そういえば、このスクールオブモルトのレッスン2が近々出るらしいですね。レッスン1のアウトターンがこの手のボトルとしては多く、わりとモルトファンに行きわたったのが好印象で、そういうコンセプトもあるのかと思っていましたが、レッスン2のアウトターンは普通に少なかったですね。どうやら購入は見送りになりそうです。。。
#トマーティン (TOMATIN)