やはりオフィシャル加水は上品で洗練されています。
トマーティン TOMATIN 1973-2005 OB #25604 46%
香りは華やかでエステリー、桃やパッションフルーツ、カスタード、オーク、やや上品で透明感あり、飲むと度数のわりに芳醇に広がる、香り同様に強くフルーティ、ややケミカルなニュアンスを伴うが雑味がなく洗練されている、果汁感もあり濃いめだがベタつかない甘味、引き締めるオークの淡いタンニン、陶酔感があり心地良い余韻。
【Very Good】
トマーティンのオフィシャルシングルカスク,1973蒸留でおよそ32年の熟成です。
香りは最初から長熟らしいエステリーで多彩なフルーツ感,特に桃やパッションフルーツなどのトロピカルフルーツが強く感じられました。
飲んでみても香り同様に強くフルーティで,トマーティンらしいケミカルなニュアンスもあるのですがエグ味がなく,果汁っぽい好ましい甘味と淡いタンニンの渋味のバランスも良く,陶酔感がありました。
長熟のためか麦感はあまり残っていませんが,そのぶん突き抜けたフルーツが堪能できました。
そしていわゆるボトラーズの1976などと比べると,シングルカスクとはいえやはりオフィシャルの厳選された樽で加水もされているためか,非常に洗練された上品な香味だったのが印象的でした。
また,このボトルが出た2005年頃は,まだトマーティンがトロピカルなんてイメージは一般的には無かったころのはずですが,このボトルにははっきりと感じられます。
※確かブレイクのきっかけになったスコッチシングルモルトサークルの1976が2008年頃の流通でした。
このフルーツ感がボトリングしてから新たに出てきた味とはさすがに考えにくく,当時は本当に注目されていなかった蒸留所だったんだなぁと思いました。
このボトルは,神戸三宮のMain Maltさんでいただきました。
#トマーティン (TOMATIN)