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ハウススタイルってなんだろう?

  

以前whiskylinkの第2回SBTの時のコメントで書いたのですが、ブラインドテイスティングを繰り返すほどにわからなくなってくるのがハウススタイルです。

普段ラベルを見て飲むときは、その蒸留所の個性としてあらかじめ認識していているので無意識も含めて探すことで見つかるけれど、ブラインドで飲んだら指摘するほどの特徴でもないと思ってしまったりすることもしばしばあります。

以下はSBTで自分が書いたコメントです。

「ハウススタイルという言葉は、よく使われますが非常に難しいあいまいなものだと思います。例えば比較的キャラクターがわかりやすいと思われるボウモアにしても、60年代、70年代、80年代、90年代以降で大きく味わいが違うのは皆さんご存知の通りです。それらすべての年代に共通するものをハウススタイルとするのか、それとも年代ごとにハウススタイルが異なるとするのか、実は私もちゃんと認識していません。また、グレンドロナックなど蒸留所によってはオフィシャルに使用するカスクタイプが年代でがらりと変わるところもあり、その場合はカスクマネジメントからくる味わいはハウススタイルに含まれるのか、それともカスクに関係なく原酒由来の共通の成分のみをハウススタイルとするべきなのか。わかりません。」

この時はハウススタイルがテーマの出題だったのですが、結局明確な答えは出ませんでした。
前回記事にしたオフィシャルダンピーのドロナックをひさしぶりに飲んだ際に、現行品も鑑みて改めて考えてみましたが、未だによくわかりません。
他のモルトドリンカー達も私と同様に、漠然とした認識なのでしょうか。

そもそも、麦の種類、仕込み、蒸留器、ミドルカットの範囲、樽、熟成環境などなど、すべてにおいて時代と共に変化を遂げているわけですから、へヴィピートなど強い特徴のある蒸留所以外では、昔と今で普遍的なものがそこまではっきりと認識できるほうが珍しい気がします。
そう考えると、必ずしも蒸留所の意図に関わらず、その時代その時代のボトルによく出てくる特徴というのがハウススタイルで、変化して良いものなのかもしれません。ただし、80年代ボウモアのパフュームがハウススタイルだといわれても、なんか腑に落ちないんですよねぇ。。。

余談ですが、ボウモアは時代ごとの特徴もわかりやすく、それでいて普遍的な味わいも認識できますよね。
味が良いこともさることながら、そういう部分の楽しさも人気の理由なのかもしれません。
 

#考えたこと

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