予想した香味だけでなく,ちょっとそれと異なる魅力もありました。
インペリアル IMPERIAL 1995-2015 19yo SIGNATORY VINTAGE for THE WHISKY HOOP #50163 53.0%
one of 257 bottles, Hogshead
香りは華やか、粘性を感じる柔らかなアプリコットジャム、オレンジ、ココナッツ、ヘーゼルナッツのリキュール、バニラ、蜂蜜、オーク、ほどよくこなれた麦感、クリーム系のオイル、淡くピート、リッチ、飲むと度数のわりに穏やかな口当たりから徐々にスパイシーになる、とろりとした粘性のあるテクスチャー、アプリコットジャム、パイナップル、ジャムと蜂蜜のコクのある甘味、心地良いオークと味を引き締める淡いタンニン、ややオイリーで奥からタール、心地良い余韻は長め。
【Good/Very Good】
私ともお付き合いの深い方々が設立した新しいボトラー,「THE WHISKY HOOP(ウイスキーフープ)」がボトリングした,シグナトリーのインペリアル1995,19年熟成です。
ウイスキーフープは会員制のボトラーで,樽選びは東西の素晴らしい見識を持ったバーテンダーさん達がされています。
恐らくはバーボンホグスと思われる華やかさを伴う香り立ちで,バニラやココナッツ,蜂蜜,そして適切なタイミングでボトリングされたことを感じるほど良い麦感とオークのニュアンスもありリッチな香りでした。
クリーミーさもあり香りの段階で粘性を感じるような雰囲気があり,ヘーゼルナッツのリキュールのような甘やかさも好印象でした。
飲んでみると予想したようなとろりとした粘性のあるテクスチャーがあり,アプリコットジャムや蜂蜜のようなコクのある甘味がとても良かったです。
オーキーさも味を深めておりリッチな味わいなのですが,後半に思いのほかタールっぽい主張があったのが興味深く印象的でした。
インペリアル1995というと,自分は濃いめのアプリコット感やパイナップルなどのトロピカル系統のフルーツ感,そしてやや粘性のあるテクスチャーのモルトを予想してしまいますが,今回のフープのボトルはその予想通りの味わいをしっかり持ちつつ,タールやオークが味を深めて複雑にもしていました。
アプリコットジャムや強い粘性など,私が美味しいクライヌリッシュに感じるようなニュアンスもあり,個人的に好みの方向性でもありました。
これと後日ご紹介するバルミニック1988がTWHの最初のリリースとなりましたが,どちらも極端に突き抜けているとまでは言いませんが期待を上回る魅力を持ったボトルで,CPも良く,ボトラーとしての方向性を示してくれたように思います。
今後のリリースも楽しみにしています。
#インペリアル (IMPERIAL)