フルーツ感も多彩で良質なシェリー感でした。
マクダフ MACDUFF 27yo DOUGLAS LAING XTRA OLD PARTICULAR for Bar Campbeltoun Loch #11493 52.9%
one of 102 bottles, SHERRY BUTT
香りはしっかりとシェリー、プルーン、レーズンに加えて皮ごと絞ったブドウ果汁も少々、黒糖、アグリコールラムやハーブリキュールのニュアンス、クローブやシナモン、少し炙ったようなモルティとクリーム。
飲むと滑らかな口当たりから芳醇に広がる、香り同様の濃縮フルーツ、品のある強めの甘味と引き締める優しいタンニンとウッディネス、奥から良いモルティと淡いジンジャー、ミディアムボディ、バランスがとれた心地良い余韻。
【Very Good】
有楽町キャンベルタウンロッホさんがボトリングした、ダグラスレインのブラグシップシリーズでもあるエクストラオールドパティキュラーからのマクダフ27年(1990蒸留)です。
まず、シェリー感は支配的ではないですが結構しっかり目に主張してきました。
そしてそこからつながる多彩な濃縮フルーツに加え、甘やかなラムっぽいニュアンスもあり、スパイスやモルティなニュアンスも感じられました。
香りの印象通り度数よりも滑らかな口当たりで、濃い目ながら品の良さを保った甘味と引き締めるタンニンのバランスも良く、とても美味しいマクダフでした。
主張の強い要素がいくつもありながら、全体としてはミディアムボディできれいにまとまっていたのも好印象でした。
味はもちろんスペックだけを考えても値段もそれほど高くなく、さすがのナイスリリースだと思います。
そういえば、同じフラグシップシリーズでもハンターレインのオールド&レアは超強気な高額ボトルで味も突き抜けたものが多い一方、ダグラスレインのこのXOPはややハードルを下げている印象があります。
内容も良いため、コスパが良いと思えるものはXOPに多いですね。
なおこのボトル、以前に飲んで掲載した2015年詰めの#10954で払い出した残りをそのまま2年ほど追加熟成させたものとのことです。
#はてっきり樽の番号だと思っていたのですが、ダグラスレインやハンターレインは、樽ではなくボトリングごとに番号をつけているようですね。今まで知りませんでした。
追加熟成され、前回のものよりもだいぶ柔らかく穏やかになった印象で、香味も結構違いました。
言われなかったら同じスペックと知っていても同じ樽だとは気づかなかったと思います。あまり似ていないシスターカスクかなと思ったでしょう。
明らかに柔らかくフルーティになっていましたが、熟成期間が延びたのにコーヒーのようなビターさが抜けていたのも意外でした。
モルトウイスキーはボトルの開栓後に柔らかくフルーティになると同時にタンニンっぽい渋味が減ってくることがしばしばあると認識していますが、払い出し後の空気の多い樽で追加熟成したことがこういう変化に影響しているのかもしれません。
さらにこのボトル、開栓後も序盤と終盤で飲みましたが、同系統の変化がさらに進んだような印象を受けました。
美味しいだけでなく、そういった意味でも非常に興味深くいただいた1本でした。
#マクダフ (MACDUFF)