1976トマーティンの最安ボトルだったと記憶してますが,らしい味してます。
トマーティン TOMATIN 1976 35yo Impressive Cask White Label 51.2%
香りは強くフルーティ、シェリー、熟したプラム、アプリコットジャム、パイナップル、紅茶、強めのウッディネス。
飲むと滑らかな口当たりから広がる、やや粘性あり、小児用シロップ薬のようなケミカル感、パイナップル系のトロピカルフルーツ、プラムジャム、ダークチョコレート、ジャム系の濃い甘味、ウッディネスの主張は強めだが心地良い渋味、重くリッチで長めの余韻。
【Good/Very Good】
ウィスク・イーさんがボトリングした,インプレッシブカスク・ホワイトラベルのトマーティン1976,35年熟成です。
スコッチモルトサークルで話題になって以降,エンドレスなのではないかと思ったほど乱発されたトマーティン1976ですが,このあたりで打ち止めになったように記憶しています。
価格も14000円程度と,購入は3年前なのに今となっては信じられないくらい安かったですね。
まさに1976トマーティンという,ケミカル感を伴う強いトロピカル感を含むジューシーなフルーツと,シェリーカスク由来の濃厚なフルーツがともに主張し,当然ですがとっても多彩なフルーティが魅力的でした。
甘味も濃厚で,渋味も長熟のわりにキツくなく,リッチで強い味わいで美味しかったです。
当時も期待通りの香味でしたが,シェリー感やウッディネスがやや引っかかる印象がありました。それが今回は和らいだように思います。瓶詰後の変化でしょうかね。
なお,たまたま同時期にトマーティン1976のオフィシャル30年を飲む機会があったのですが,比較するとインプレッシブカスクの方が雑っぽく重く下品な旨さで,オフィシャルはきちんと選んでヴァッティングしたようで洗練された上品さが感じられました。
魅力の中心であるトロピカル感はどちらにも感じられましたが,A級B級グルメのような違いを感じました。
飲み心地が良いのはオフィシャル30年でしたが,これは2006年詰めでも5万円オーバーの高額品ですから,ずいぶん安いのに同系統の魅力に溢れたこのインプレッシブカスクが総合的に劣っているとは全く思いません。
5000円くらい高くても全然売り切れたボトルだと思うのですが,デイブブルームラベルの1976と共に,良心的な価格だったなと今あらためて思います。
今回飲んだ感じだと今後の変化にも期待できそうで,複数本買ったので今後開けるのが楽しみです。
#トマーティン (TOMATIN)