山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
モルトの会、テイスティングノート
2012.10.28 スタンドバーにて
今月のお題は、「ハイランドパーク」である。 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] ハートブラザーズ ハイランドパーク 1990-2012 22年 52.4% ***
(香り) トップノートはエレガントでエステリー。ややドライなところ、アクセントのためのピートが感じられるところから北ハイランド系と思われる。
(味) やはり味わいもエレガントだ、爽やかさを感じる酸味。しだいに味は濃くなって、じっくり向き合いたくなる。
*** [No.2] ウイスキーエイジェンシー ハイランドパーク EX-バーボンホッグスヘッド 1/222 1984-2011 29年 52.51% ***
(香り) たいへんエレガントで上品、さらに上質の言葉も添えておこう。かすかにキャラメル香とバニラ香、バーボン樽由来のものか。 エステリーな印象から最初はスペイサイドモルトと感じるが、しだいにピートが香り始め、少し北よりの産地と思えるようになる。
(味) フルーティと酸味の味わい。香りほどのインパクトは無いが十分に美味い。かすかにピート。
*** [No.3] シグナトリー ハイランドパーク ホッグスヘッド cask no.2274 138/235 1986-2010 23年 53.4% ***
(香り) まずは心地よい酸味の乗ったフルーツを感じる。かすかにピート香。しだいに甘い香りに満たされる、わずかなバニラ香も。 いくつもの香りがバランスよく立ってくる。
(味) エステリーでフルーティ。味わいもバランスが取れているので、強い味わいでは無い。ピートのスパイスがモルトを引き締めている。
*** [No.4] スリーリバーズ・信濃屋 ハイランドパーク バーボンホッグスヘッド cask no.6082 80/254 1981-2001 30年 53.8% ***
(香り) まずはドライと感じる。ヌカの香りも、ピート由来のものか。しだいに酸味の効いたエステルが香ってくる。キャラメル香とわずかな熟成香。
(味) しぶみと酸味、熟成感も十分で、香りとは打って変わってたいへん濃いフレーバー。エステリーな含み香は長熟を感じさせる素晴らしいものだ。
*** [No.5] SMWS 4・92 ハイランドパーク 1992-2003 10年 65.5% ***
(香り) トップノートはエステリー。旨みを感じさせる香り、わずかなピート香。シンプルな香りであるが存在感は強い。
(味) えぐみとエステリー、わずかなシェリー香も。わずかにピートも感じられる。
2004.04.04 SMWS試飲会のテイスティングノートを参考に記しておく
(香り) つんととがってシャープな印象。軽いピート香が非常に心地よい。ただし若さも感じ、もうすこし深みがほしいところか。
(味) アルコール感は強い、シャープでドライ。かすかにボウモアのフローラルな石鹸を感ずる。