山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
今月のお題は、「スキャパ」である。
オークニー島の蒸留所といえばハイランドパークがあまりにも有名であるが、それに隠れてもう一箇所スキャパ蒸留所がある。
スパイシーかつドライな印象のモルトと記憶していたが、今回の5本もそんな印象であった。
特に特徴という特徴がないモルトではあったが、出来自体は悪くない。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] スコッチモルトセールス スキャパ 1989 18年 54.2% ***
(香り) トップノートはエレガントでドライ。すぐさまフルーティーな香りが立ってくる、爽やかなフルーツだ。軽くミントも香る。
しだいに香りはまったりとして濃厚に変化してくる。熟成由来のキャラメル香が素晴らしい。
(味) まずウッディな熟成感が広がる。ドライではあるがじっくりと向き合ってほしいモルトだ、時間とともに味の数が増えてくるのだから。
*** [No.2] マキロップチョイス スキャパ 1989-2204 bottle no.199 54.4% ***
(香り) ややくさみのあるトップノート、しかしそれはすぐに消えていく。しだいにベリー系のフルーツが香り、さらにババナの香りも。その香りは時間とともに濃く甘く変化していく。
(味) ややアルコール感が強い、ドライ。にがみやピリピリ感があるが、邪魔になるほどでもない。
*** [No.3] ダンカンテイラー スキャパ オーク 1977-2006 cask no.2832 95/186 28年 59.4% ***
(香り) トップノートは灰臭い香り。ドライで水っぽい、しだいに酸味とともに繊細で上品に変化していく。わずかにアルコール感がある。
(味) ドライではあるがフルーティー。甘いふくみ香もある。やや味の数が少ない。
*** [No.4] エイカーダイグ スキャパ 1989-2004 60% ***
(香り) 軽い香り、わずかに臭みがある。しだいに酸味とともに、まったりとふくよかな香りとなる。
(味) 花のようなふくみ香。ドライでややアルコール感が強い。やや硬く、あと少しの熟成が必要。
*** [No.5] チーフテインズ スキャパ シェリーカスク 1982-2005 cask no.550 22年 57.9% ***
(香り) こってりとした印象。シェリー樽由来の香り、硫黄の香りがあるが嫌味にならないぎりぎりのものだ。しだいに甘みと酸味が強くなる。
(味) ピリピリとスパイシーな個性。味にシェリーの嫌味は無い、リフィルシェリー樽熟成か。香りに較べると味の数は少ない。
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#Tasting Note