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St.Mary”s Loch 8y (セント・メアリーズ・ロッホ 8年 特級)


St.Mary's Loch 8y
(セント・メアリーズ・ロッホ 8年 特級)

43% 500ml

オークションで落札。
素性不明のまま落札してしまいましたが、ネットで探してもあまり確かな情報が出てきませんでした。

ラベルにはディーストン蒸留所の記載しかないのでシングルモルトなのかと思いきや、他の方のブログによると、ハイランド(ディーンストン)とスペイサイドとアイラのモルトウイスキーをヴァッティングしているという情報もありました。そのわりには、ラベルにある地図にはアイラ島とスペイ川周辺が描かれていないのですが…(笑)。

ラベルには逆に、関連性がよくわからない「セント・メアリーズ・ロッホ(St.Mary's Loch)」という湖の場所が、ディーンストン蒸留所の場所とともにクローズアップされています。どんなコンセプトで商品化されたのかが気になるところです。

中身の話に戻ると、「Malt Whisky Year Book 2014」によると、ディーンストン蒸留所は1966年10月にウイスキーの製造を開始し、1974年までは「オールド・バノックバーン(Old Bannockburn)」という銘柄でシングルモルトをリリースしていたようです。「ディーンストン(Deanston)」という名称は1974年から使用し、しかも1982年には蒸留所自体が一旦閉鎖されてしまっています。

このボトルは、ディーンストンという名称が記載されていて、ウイスキー特級表示なので、1974年から1989年の間に販売されていたということでしょうか。
※1989年に級別区分廃止

肝心の味はなかなか良く、柑橘系の香りが心地よいです。8年熟成とは思えない重厚さ、ふくよかさはヴァッテッドモルト(ブレンデッドモルト)だからなのか、それとも結構長い熟成年数の原酒も多く入っているのかもしれません。


【アロマ】
オレンジやグレープフルーツの皮と、革製品のトップノート。しっかり嗅ぐと、柑橘類の皮と実の間、マーマレード、水っぽい梨、ワックス、スパイスの甘い香り、優しいオーク香。
加水で一気に薄まり、草っぽさが出てくる。

【フレーバー】
初めに強い渋味を感じたあと、栗やミルクの甘味、オレンジの酸味を感じる。粉っぽいテクスチャーで、粉砂糖のような甘味もある。飲み込んだあとに鼻に抜けるオークの風味が心地よい。余韻は長めで、口の中に柑橘香がしばらく残っている。
加水で一気に薄まるが、苦味と甘味のバランスが良くなる。

【総合評価】
なかなか。香り、味ともに複雑で、それぞれのニュアンスが濃くハッキリしている。オールドボトル特有のヒネ香はない。
 

#ハイランド #オフィシャル #ディーンストン

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