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バーで飲もう!“個人情報保護して!”篇

貴方はどのくらいの頻度でバーを利用しますか?
バーで飲むことが日課になっていて、毎日バーで飲んでいるという方にはバーは“日常的”時間であるが、そういう人はなかなかいない。

普段は飲めないカクテルを飲み、滅多にお目にかかれない酒や自分が飲んだことの無い酒をバーテンダーとやりとりしながら飲む。
時には友と語らい、時には職場の人と熱く語り、時には恋人と愛を語らいながら・・・
つまり一般的に言えば、バーで飲むということは“非日常”的なことである。
(なかには日常的・・・いや、バーが生活の一部になっている人もいますが)
都会では隣に住んでいる人の顔も知らない場合も多く、レストランやバーに行っても同じ会社の人や友人、知人と偶然会うなんてことは滅多にあるものではなく、この“非日常”的時間を作るのは容易い。

しかし、地方ではこの“非日常”的な空間を作れない場合が多々ある。
友人、職場の人、恋人から家族まで、何らかの形でつながっている場合が多いのである。当店のある地域であればバーの存在数が少ない為、当店に飲みに来ただけで“非日常”なのだが、たまに来客数が多いとお客様同士が知り合いというケースが少なくないのだ。そうなると“非日常”的時間どころではなくなり、“日常”の時間になってくる。詳細は語れないが、まさに井戸端会議状態だ。

それは店主である私にも飛び火してくる。
『何処の出身?』『歳は?』『出身校は?』『誰と同級生?』『誰々知っちょん?』・・・聞かれない日のほうが珍しい!
折角、“非日常”を楽しみにバーに来ているのに、私ごときのつまらない話題で“日常”の場にしなくても・・・
それを聞いて酒がマズならないのか疑問に思うが、それがこの地域のコミュニケーションの取り方なのだろうか? 未だに先の質問に答えることには抵抗を覚える。 しかし、それは当店だけではなかった。地域性なのかよく解らないが、ここら辺の方は飲食店の諸事情、店主および従業員の諸事情に異常に詳しい!

良く言えば親密的な付き合いになるのかも知れないが、それは“日常的”な生活の中に存在すればいいのではないかと思う。
こんなことを書けば、『bar Blue Santaのマスターは愛想がないし、余所余所しくて親しみがない人間じゃわ~!』なんてすぐに噂になりそうだが、誤解はしないでほしい。 
バーテンダーはお客様の“非日常”をより有意義に演出するためのサービスに心血を注いでいるのですから。
主役はお客様であり、お酒であり、バーテンダーではありません。

#BAR

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