バーで飲むカクテルの数はあまりの多さに“星の数”ほどあると例えられる。
そしてウイスキーやブランデー、ジン、ウォッカ、テキーラ、ラム、リキュールにワイン、焼酎、日本酒・・・銘柄としての酒も“星の数”ほどあり、世間ではまだまだ知られていない酒も含めれば大変な数になる。
当店のバーのバックバー(酒棚)を見て数が多いと驚くお客様がいるが、当店のバックバーなどはお話するのも恥ずかしいくらいの数でしかない。
ところで、よくお客様から「酒はどこから仕入れるのか?」と尋ねられる。
当然、『酒屋』である。 ・・・が、一般的に飲まれている酒と違い、バーには特殊な酒が多数必要になる。となると、普通の酒屋さんでは対応しきれない場合が多く、量販店やディスカウントで探すことになる。無論、必要な酒がなければ注文することになる。最近ではインターネットで酒を買うケースも多くなったが、バーの多様性に対応できる範囲ではない。
“いい酒”を安く提供するには“いい酒屋”が必要になってくる。
“いい酒”とは高いだけの酒ではない。コストパフォーマンスにすぐれ、飲み手を納得させられる酒である。有名銘柄であれば当然客も知っている場合が多いのだが、客とすれば自分の知らない銘柄を飲んでみたいものだ。バーテンダーも持ち駒が多いほど、客の要望にも答えを多く出せる。
バーテンダーはそれぞれ使いたい酒があり、皆が皆同じ種類の同じ銘柄を使うわけではない。それだけ同一酒類の酒が多いのだが・・・“いい酒屋”はそんなバーテンダーの要望にも答えを多く持っている。無理な注文にも対応してくれる酒屋はバーにとっては大変心強いものである。
当店も心強い酒屋(以下T酒店)にお世話になっている。T酒店は洋酒全般に長け、モルトウイスキーやシャンパン、ワインの知識や取り扱いについては群を抜いている。大分県内に限らず、全国的に見てもT酒店の恩恵にあずかるバーも少なくない。しかし、客がお気に入りのバーを他人に教えたくないのと同じで、バーテンダーも愛用する酒屋をむやみに他店に教えたくない。また、T酒店には数少ない本数限定のボトルも多数あり、バーとしてはT酒店の名を大々的に公表できない(しなくても有名だからしたくない)のである。
空前の焼酎ブームで近隣の酒屋やディスカウントにはバーで使う酒を置かなくなってきている。そんな中でT酒店はバーテンダーと消費者のニーズに応え、満足のいく酒を模索してくれているのである。感謝感謝!
上記はフィクションであり・・・あーっ、ノンフィクションでした!
Uっちゃん、またまたゴメーン! 前回をフォローするつもりだったのに・・・
#酒