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バーで飲もう! マナー篇 其の1

先日、バーでのマナー違反について聞かれた。 バーが極端に少ないこの地域では、バーで飲む習慣が無いお客様が多い。よって、マナーやバーの利用の仕方について聞いてくれる方はこちらとすれば大歓迎、嬉しい限りである。
 
しかし、店によって禁止事項のレベルは違ってくるし、都会のオーセンティック・バーのやホテルのバーのように厳格なマナーをここで施しても・・・営業がなりたたないのである。席が空いていれば団体客も入れるし、多少の無理な注文も受けている。(※バーではなくなるようなことはしません!)当店も最低レベルの禁止事項はあるが、これは公の場でのマナーが守れていれば問題の無いことである。私自身もあまりに堅苦しい雰囲気は疲れるので、周りの他のお客様に迷惑にならなければ良しとしている。(椅子に座る姿勢の悪い人が多いのにはちょっとビックリ!)

ただ、飲み物を注文する際に『何でもいい!』というのは困る。 当店では“困る”で済むが、他店では“ご法度”である。 確かに、今までカクテルなんて見たことも飲んだこともないのであれば、“何をどう注文したらいいか分らない”と言うのも分らないでもない。しかし、中には甘さ加減やアルコールの強さなどなど、こちらがなんとか飲める味を聞き出そうとしても「分らん?」・・・さすがにこれには参る。 
こういったお客様がもし旅行や出張で都会のバーに行って恥をかいたり、注意を受けたりしないよう、会話の中でマナーのことを語れるようにしたい。他店でとんでもないことをしてて「大分のブルーサンタの客だ」などと言われたら、かなり凹む。

当店は場末中の場末のバーではあるが、少しでもバーで飲む人が増えれば自然とマナーも出来てくるのではないだろうか。 勿論、お客様を“良い飲み手”にするのはバーテンダーの重要な仕事である。
小生の修行時代は先輩バーテンダーにも叱られたが、お客様にもよく叱られたものだ。お客様に教育された部分も多々ある。それだけ、お客様の方がいいバーに行き、いいバーテンダーの酒を飲み、会話をし、飲み手として、自分を上回っていたのである。 最近ではお客様から教育されることもなくなったが、決して自分がいいバーテンダーになったとは思わない。 もっと沢山の人にいいバーに行ってもらって、いいバーテンダーの酒を飲み、会話をし、諸動作を見て、小生に足りないものを突きつけて欲しいのである。
だから、皆さんバーに行きましょう。

#BAR

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