【速】スプリングバンク Springbank 17yo 1992/2009
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【ファースト】:薄い琥珀 桃風味の天然水 梨 やや渋みはマスカットの皮 時間と共にクッキー
【ミドル】:ボディは染み込む印象 奥に塊 燻製というよりは焦げた印象の麦感 アメリカンコーヒー 時間と共に干した草の印象
【フィニッシュ】:返り優先 葡萄の皮 ホットケーキ 酸味に比べるとタンニン系の渋みが優先 シロップ状の甘みとタンニン系の渋みにレイヤーがある
シルバーシール、セスタンテコレクションのスプリングバンク1992。
シングルバレル(およそ120リットル)の表記がありますが、加水されて46度、334本限定生産と近年の同シリーズにしては本数は多い方かもしれません。
香りはとても甘い印象で、ダンカンテイラーも得意とするようなフルーティーな仕上がり。時間を置くとややタンニン系の渋味と共に麦感が浮上してきます。
フィニッシュではっきり印象として残ったのは、甘み・酸味・渋みのレイヤー構造。麦感は終始中心に座っています。
往年のセスタンテ時代と同じく、おそらくスモールカスク(バレル)を加水なくそのまま入手したものの、スプリングバンク蒸溜所の樽不足、シングルモルト人気が重なって
加水でのリリースを選択せざるを得なかったのか、それともそういう契約での譲渡だったのか(加水後に後熟期間が少なかった?)。。。 終始そんなことを考えながらフレーバーを拾っていました。
イタリア、ドイツも飲食店のルートの中心はワインであり、ハードリカーが飲食店ルートで高評価を得るためには独自のブランド戦略が必要なのだと思われます。
ワイン商、コニャックのブランドの冠でも少ロットのシングルモルトウイスキーが度々「リミテッドリリース」されるのもその一環なのでしょう。
とはいえ、シルバーシール(セスタンテ)、ハイスピリッツ(インタートレード)といった強烈な個性をもっていたボトラーが、メインストリームに帰って来ています。
創業者たちが年齢を重ねているから、加水が多いなんて信憑性の低い噂もありますが、ぜひ往年の如きオフィシャルボトルにはないエッジの効いたリリースを期待したいと思います。
#スプリングバンク