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A WHISKY DRINKER-5

  

A WHISKY DRINKER-5


すっかり三鍋氏の本に魅了されてしまいました。もちろんタイトルにもなっている「ウイスキーの起源」を探る旅も非常に興味深いのですが、しっかりとした化学的バックボーンを提示しながら、ここまでウイスキーの製造過程、特に熟成の仕組みを丁寧かつ詳しく解説していただいたことに心から敬意を表します。

そんななかで、三鍋氏が何故ウイスキーの起源を探ろうとしたのか、それは「ウイスキーって一体なんなのか」を知りたいという、我々ドリンカーのモチベーションと一緒なのではないかと。僭越ながら感じました。

旅路や解説の間に散りばめられた、三鍋氏の名言の数々は大いに共感するものばかりです。

先日も触れましたが、まえがきの1文目からして卒倒してしまいました。簡単に引用いたします。

ウイスキーの魅力とはなんだろう。

ウイスキーの酔いとは、身を任せて酩酊する、我を忘れてつかの間の開放感にひたる、という類のものではない。酔っているにも関わらず、自己との会話がはじまる。思考力や想像力が研ぎ澄まされ、飲みながら真剣な議論が出来るのである。頭脳が活発に動き出すのを実感出来る。それがウイスキーの「覚醒の酔い」を呼ばれているものなのだ。

ワインの酔いはウイスキーと違い、陶酔の酔いである。ただひたすら酔いに身を任せ、幸せになっていく。ウイスキーがもたらすストイックな境地とは大きく異なる世界である。

いかがでしょうか? 

私を含めてウイスキーを愛する方々共通の認識ではないかと思います。

ウイスキーを飲むことで覚醒し、頭の回転が鋭くなって、思考・想像が豊かになる。

素直に酔いに任せて、細かいことを考えることなく、おとなしくしていろというのはウイスキーにおいてはやっぱり酷な話なんですよね。

いいじゃないですか、むしろウイスキーによって覚醒してもらったからには、とことん頭を回してみれば。

より多くの人の意見を聞きながら、時には勉強、時には共感。。。

素敵な嗜好品に会えてよかったなと改めて思いましたし、気持ちが楽になりました。

よりよい覚醒のためにも出来る限りいい環境で飲み続けたいですね。こないだの関東OFFみたいだったら最高。せっかくならバッドトリップは避けたいですしね。。。

#ウイスキードリンカー

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