MENU

TAKARAMONO

今日は、街では「静コン」なるイベントが行われたそうで、街は結構な賑わいを見せたのではないでしょうか?

そんな中、早い時間に急な貸切をしてしまいまして、大変に申し訳ございませんでした。

実は、移転前の袋井市からのお客様が約5年振りにおいでくださったのです。

結婚式の後のようで、華やかな格好をされておりましたが人数が多く、

通常ならばお断りするところなのですが、ついでとはいえ滅多にこれない場所に

移転をしてしまいなかなかおいでいただくことが出来ない方々でしたので、

ご理解をいただき特別にお席をご用意させていただく事にさせていただきました。

久しぶりにお会いした皆様は、やはり変わらず、まるで昔に戻ったかのようでした。

こちらに移転してからもブログやホームページをご覧になっていらっしゃったようで、

寂しくなったと言われると心持ち申し訳なくも思い、また嬉しくも思いました。

折角のご歓談の中でしたので、あまりお構いもしませんでしたが仲間内の方から

「ここにいる皆は、ここでお酒を教えてもらったんですからね」と言われ、

胸が一杯になってしまいました。

実を申しますと、今月11月15日は開店してから11年という日になります。

ちょうどこの日は定休日でして、しかもセミナー出席の為、東京へ出張をしておりましてお店はお休みとなります。

その前に、こうして昔からのお客様にお越しいただけるのは本当に嬉しいものです。

一言で11年と申しましても、思い起こせば様々な事がありました。

静岡での4年の間でもご結婚やご出産、ご栄転や永久の別れ。

袋井でも、同じ繰り返しがありました。

その度に、嬉しくもあり、悲しくもあり、人の生きる人生を見てきたのだと思います。

そんなこの日、ふと見つけたのです。

今までの自分の人生にとっての宝物が、このお客様達なんだと。

あまりにも当たり前すぎたことであり、常に思っていたことなのだと自分で勝手に思っていたのでしょう。

11年もやっていたのに、気がつかないなんて・・・。

自分の自己中心さが、悲しくなり反省をしております。

今のカウンターもバックバーも当時のままなので、こられたお客様達は安心されたようでした。

このカウンターに座り、今までいったい何人の方の人生を見ることが出来たのでしょうか?

そして、その人生と供に寄り添うことが出来るBARTENDERという「生き方」がこんなにも素晴しいものなんだと・・・。

私のTAKARAMONOは、レアなお酒や物ではなく

今までこのカウンターに座り寄り添った「お客様の思い出」なのだと。

そう改めて感じた今日の出来事でした。

#バーテンダーの独り言

この記事を書いた人