酷暑の宵には、お気に入りのシングルモルトを少しだけいただく
2010年07月22日09:42
ここ最近の、梅雨明けと同時に始まった猛暑にはハードリカーは願い下げで、日中は専らシャンパンで通しているが、宵も深まってクーラーが効いてきてさぁ寝るゾという時分に相成ったら、長らく付き合いのあるシングルモルトに落ち着くのがここ数ヶ月の慣わしだ。
シングルモルトといっても甘辛、複雑・単調、ピーティ&スモーキー~フレッシュ&フルーティ、フルボディ~ライトボディ、切れ上がりがよいもの~アフターテイストが長いもの、心地よいもの~癖が強いものと多岐に亘るが、私はピーティ&スモーキーあるいは濃密なフルーティさを求めがちで、複雑かつ癖の強い物を嗜好する。
そういう訳で、目下枕元に揃うのは、アイラモルトが筆頭になり、例えばこんな具合になる。
アードベッグ・ウーゲデール 54.2% 700ml
アードベッグ・コリーヴレッカン 57% 700ml
アードベッグ・ブラスダ 40% 700ml
カリラ12年 43% 700ml
キルホーマンニュー3年 セカンドリリース 46% 700ml
ボウモア12年 40% 700ml
ポート・シャーロット8年 60.5% 700ml
ラガヴーリン16年 43% 700ml
ラフロイグ・クウォーターカスク 48% 700ml
ライトピートのものも比較試飲のつもりで入れてあるが、基本的にはピート香が楽しめるものが揃う。それに続いて、アイランズの中からピートが楽しめるものが追加された。
アイル・オブ・ジュラ1999 ヘビーピーテッド9年 59.1% 700ml
タリスカー10年 45.8% 700ml
ハイランドパーク12年 43% 750ml
更には、昔から好きな蒸留所の3タイプがラインナップに加えられる。
スプリングバンク1999 9年スモールカスク 52.7% 700ml
ヘーゼルバーン8年 46% 700ml
ロングロウCV 46% 700ml
ここまでがマイフェイバリットな蒸留所の産。続いては、ハイランド&スペイサイドで定番または注目株のボトルが少々。
オールド・バランテュラン 50% 700ml
クラガンモア12年 40% 700ml
グレンオード シングルトン12年 40% 700ml
グレンファークラス12年 43% 700ml
グレンフィディック12年 クーランリザーヴ 40% 1000ml
トマーチン12年 43% 750ml
グレンリヴェット16年 ナデューラ 58% 700ml
バレッヒェン・バーガンディーマチュアード 46% 700ml
ベンリアック13年 マデレンシス・フモサスマデイラ 46% 700ml
ベンロマック・ピートスモーク セカンドリリース 46% 700ml
マッカラン12年 40% 700ml
気が付くと、枕元を大きく占拠するまでになり、ボトルが林立することになった。ピートを強く焚いたりその逆だったりという実験的なものもあるが、何れも入手しやすいオフィシャルボトルで、定常的に購入可能なものが多い。一回限りのボトラー物ではなく、少なくなったら新しくボトルを補充できること、すなわち飲み続けられることが先決で、入手しやすいことが第一条件となっている。
こうしてみると、単にバランスがよいというだけではなく、個性をはっきりと打ち出しているものが多い。オフィシャル物は風味が平均的で、当たり外れが少ない分、冒険する楽しみが少ないといわれているが、それを踏まえても、結構な楽しみが約束されていることが再認識された。比較的熟成の若い物が多いが、価格の面も無くはないが、アルコールのボリューム感、パンチの強さを好むとなると、どうしても長期熟製品は選外となる。という具合で、今しばらくはこの延長線上で楽しみを続けたいと思っている。こうしてみると、シングルモルトの風味の範囲がいかに広大であるかが窺い知れて、良い勉強になった。