大好きなエドラダワーをリストアップします。
エドラダワー10年（43度、750ml） Edradour
創業1825年。地元の農夫が共同でアソール公の領地を借用し蒸溜所を作ったのが始まりという。以来そのままの姿で稼働中。以来幾度となくオーナーは代わったが最も注目に値するのはウィリアム・ホワイトリー＆カンパニーの子会社となり、20世紀のほぼ全般にわたってその状態が続いたことである。前オーナーは、フランスのペルノ・リカール社の子会社キャンベル・ディスティラリーズ社。同社はスコットランドの有力貴族、アーガイル公キャンベルと関係が深く、キャンベル家当主、第１２代アーガイル公を役員に戴いた。現オーナーは、独立系ボトラーの雄、シグナトリー社。2002年７月、同社長アンドリュー・サイミントン氏の数年来の夢が叶いペルノー・リカール社からエドラダワー蒸溜所を買収することに成功した。
発酵漕はオレゴン松製が２基。ポットスチルは初溜釜１基、再溜釜１基の合計２基。スコットランド最小規模の蒸溜所で、特に再溜釜は人間の背丈ほどしかない。関税当局が認める最小サイズのスチルで、密造を防ぐためにはこれ以下のスチルを使用することは法律で禁じられており生産量も当然限られている。生産部門の従業員はたった３人。１週間の生産量はホッグスヘッド樽（２５０リットル）換算でわずか１４樽分。スペイサイドの平均的な蒸溜所の４０分の１程度でしかない。そのうちシングルモルトとして出荷しているのは年間2000ケース、2,4000本ほどだという。
エドラダワーの語源については２説ある。ひとつは”スコットランド王エドレッドの小川”でもう一つは”２つの小川の間”という説。仕込用水はベンヴッラキー山の湧き水を利用。年間の生産量は８万リットルである。
蒸溜所は、険しい丘の麓、モウリンの村を出たすぐのところ、Ａ924沿いにある。古い農家の様な建物が寄り添って、流れの早い川が横切っている。田園風景を織りなしている。かつてはパース州に数多く存在した「農家」の蒸溜所の最後の一つであり、実際に手作業で蒸留をする最後のひとつである。素晴らしいヴィジター・センターがある。
ハチミツのように甘い香り。クリーミーでとろけるような舌触り。麦芽由来の香味もバランスよく溶け込んでいて、秀でたハイランド・モルトの一典型。
The Edradour Distillery、イギリス
エドラダワー10年（46度、700ml） Edradour
シグナトリー社「アン・チルフィルタード・コレクション」の１品で、同蒸溜所を買収して後に詰めた”シグナトリーによるオフィシャルボトル第一弾”的な記念作。通例このシリーズのラベルは文字（レタリング）のみで構成されているが、斯様な経緯からか、蒸溜所のスケッチをイラスト風に掲載している。また、'Scotland's Smallest Distillery'の記述が読みとれ、他と一線を画している。
Distilled on: 14th July 1992, Bottled on: 15th October 2002
Cask No: 467/144, Bottle No: 619 of 989
2002年７月、アンドリュー・サイミントンの夢が叶い、ペルノー・リカール社からエドラダワー蒸溜所を買収することに成功。シグナトリー社も、蒸溜所オーナーの仲間入りを果たした。
Signatory Vintage Scotch Whisky Co. Ltd.、イギリス
エドラダワー バローロ・フィニッシュ11年（57.6度、500ml） Edradour Barolo Finish
シグナトリー社「ストレイト・フロム・ザ・カスク」の１品で、アンジェロ・ガヤ社から提供を受けたバローロの樽で仕上げの熟成を施したウッドフィニッシュ物だ。カスクストレングスでの瓶詰め。
Distilled on: 10th May 1994, Bottled on: 9th Jan 2006
Cask N°: 05/657/1, Total N°: 459
■アンジェロ・ガヤ（Angero Gaja）
1940年、ピエモンテ州ランゲ丘陵のバルバレスコ村で1859年からワイン造りを営み、イタリア国内でも高品質で名の知られた醸造所（カンティーナ）に生まれたアンジェロ・ガヤは、バルバレスコを引っ提げて世界を回り、イタリア・ワインのクオリティをＰＲした功労者と祭り上げられている。彼は、４代続いた伝統的な醸造法に大ナタを振るった。バニラ香を付加するためにバリック（フレンチオークの小樽）を導入し、ブドウの品質を高めるために１本の木に実らせる果実数をぐっと減らし、一次発酵を早めるために庫内の温度を高くした。全てエレガンスを強調するためだ。
Signatory Vintage Scotch Whisky Co. Ltd.、イギリス
エドラダワー バーガンディ・フィニッシュ10年（57.6度、500ml） Edradour Burgundy Finish
シグナトリー社「ストレイト・フロム・ザ・カスク」の１品で、ボルドーワインの樽で仕上げの熟成を施したウッドフィニッシュ物。カスクストレングスでの瓶詰め。
Distilled on: 8th Dec 1993, Bottled on: 12th Jan 2004
Cask N°: 03/422/1, Total N°: 440
Signatory Vintage Scotch Whisky Co. Ltd.、イギリス
エドラダワー シャルドネ・フィニッシュ10年（56.8度、500ml） Edradour Chardonnay Finish
シグナトリー社「ストレイト・フロム・ザ・カスク」の１品で、シャルドネの樽で仕上げの熟成を施したウッドフィニッシュ物。カスクストレングスでの瓶詰め。
Distilled on: 15th Dec 1993, Bottled on: 21th June 2004
Cask N°: 04/12/2, Total N°: 448
Signatory Vintage Scotch Whisky Co. Ltd.、イギリス
エドラダワー マディラ・フィニッシュ10年（58.1度、500ml） Edradour Madeira Finish
シグナトリー社「ストレイト・フロム・ザ・カスク」の１品、マディラ・ワインの樽で仕上げの熟成を施したウッドフィニッシュ物。カスクストレングスでの瓶詰め。
Distilled on: 15th Feb 1994, Bottled on: 18th Jan 2005
Cask N°: 04/316/1, Total N°: 1014
Signatory Vintage Scotch Whisky Co. Ltd.、イギリス
エドラダワー マルサラ・フィニッシュ10年（56.4度、500ml） Edradour Marsala Finish
シグナトリー社「ストレイト・フロム・ザ・カスク」の１品、マルサラ・ワインの樽で仕上げの熟成を施したウッドフィニッシュ物。カスクストレングスでの瓶詰め。
Distilled on: 25th Jan 1994, Bottled on: 20th Oct 2004
Cask N°: 04/157/1, Total N°: 438
Signatory Vintage Scotch Whisky Co. Ltd.、イギリス
エドラダワー ポート・フィニッシュ10年（56.5度、500ml） Edradour Port Finish
シグナトリー社「ストレイト・フロム・ザ・カスク」の１品、ポート・ワイン樽で仕上げの熟成を施したウッドフィニッシュ物。カスクストレングスでの瓶詰め。
Distilled on: 8th Dec 1993, Bottled on: 22nd Jan 2004
Cask N°: 03/432/2 Total N°: 420
Signatory Vintage Scotch Whisky Co. Ltd.、イギリス
エドラダワー ソーテルヌ・フィニッシュ10年（55.8度、500ml） Edradour Sauternes Finish
シグナトリー社「ストレイト・フロム・ザ・カスク」の１品で、ソーテルヌ（シャトー・リューセック）の樽で仕上げの熟成を施したウッドフィニッシュ物。カスクストレングスでの瓶詰め。
Distilled on: 20th April 1994, Bottled on: 25th April 2005
Cask N°: 05/41/7, Total N°: 439
Signatory Vintage Scotch Whisky Co. Ltd.、イギリス
エドラダワー シェリー・マチュワード10年（58.9度、500ml） Edradour Sherry Matured
シグナトリー社「ストレイト・フロム・ザ・カスク」の１品で、シェリーの樽での１０年間におよぶ熟成を施した品。カスクストレングスでの瓶詰め。
Distilled on: 9th Aug 1994, Bottled on: 20th Oct 2004
Cask N°: 346, Total N°: 824
Signatory Vintage Scotch Whisky Co. Ltd.、イギリス
バレッヒェン・バーガンディ・マチュアード（46度、700ml） Ballechin Burgundy Matured
バレッヒェン・バーガンディ・マチュアードは、エドラダワー蒸留所がフェノール値50ppmというヘビー・ピート麦芽で仕込んだ新商品で、2003年に蒸留されたもの。
まだ若いが、強烈なピート香がある。燻製のイチゴジャム。バレッヒェンとは、1972年に閉鎖された実在の蒸留所の名前である。
The Edradour Distillery、イギリス
バレッヒェン・マデラ・マチュアード（46度、700ml） Ballechin Madeira Matured
バレッヒェンはエドラダワー蒸留所がフェノール値５０ｐｐｍというヘビー・ピート麦芽で仕込んだ限定シリーズ。 マデラ・マチュアードはバーガンディ・マチュアードに続く第２弾。 ヘビー・ピート＆南国フルーツの味わいがあり、バランスが取れた酒質。 バレッヒェンとは、１９２７年に閉鎖された実在の蒸留所の名前である。
The Edradour Distillery、イギリス
これまた、他人の色に染まりやすいモルトですね(笑)
石鹸臭いと揶揄された前の前のオフィシャルボトルも遠い過去となり、ヘビーピートな作品には安堵しました。
また、ワインの素晴らしさを再認識させてくれる蒸留所でもあります。
サイミントン様様！