MENU

趣の異なる旨さ:ラフロイグ 1990-2011 21年 ウィルソン&モーガン #2350

昔のラフが好きな人には顔がほころぶ美味しさです。

 

ラフロイグ LAPHROAIG 1990-2011 21yo WILSON & MORGAN #2350 53.2%

少し熟した印象のグレープフルーツやオレンジ、わずかに凝縮した粉っぽさを伴う、プラム、ちょっとカラメル、生ハムメロン、ナッツ、ヨードを感じる炭っぽいピートもしっかり感じる。わりと複雑で甘味や旨みが濃い。香りにも味わいにも昔のラフロイグのニュアンスが少し感じられる。

【Very Good】

最近影の薄い気がするウィルソン&モーガンからのラフロイグ1990。2011詰めで、まだ流通しているボトルです。このボトラーの近年詰めのものはずいぶん飲んでいなかったと思いますが、このラフは出色の出来栄えだと思います。

1990年代前半のラフは、1990や1993あたりを中心に、最近リフィルバーボンカスクと思われる華やかでフレッシュなフルーティなものが結構たくさん出ていて、美味しいものは似た方向性のものが多い印象でした。
しかしこのボトルは熟成した樽が少し違うのか方向性が異なり、フルーティな要素は全体にやや熟しているような印象です。シェリーカスクに近い印象がうっすら全体を覆っているようにも感じられ、もしかしたら熟成期間のどこかでリフィルのシェリー樽が関与している可能性があるのではないかと思いました。期待以上に複雑さや濃厚さが感じられ、バランスも良く完成度の高い美味しさです。
そして何より、1980年代初め頃までのラフロイグに感じられるような粉っぽく凝縮したような柑橘や生ハムメロンのようなニュアンスを感じます。これは私の大好きなラフロイグの要素です。
好きな味ゆえに過剰に反応してしまっている可能性も否めませんが。。。

ピートは最近のニュアンスでしっかり主張し、全体的には昔のラフと最近のラフを混ぜたような印象の味わいです。
さすが独自路線を突き進むウィルソン&モーガン。
個人的には1990ならエージェンシーやドリスなど話題になったドイツのボトルより明らかに好きです。

ピートに重点を置いて飲むと大差ないかもですが、ラフロイグの強いピートの奥にあるフルーツを楽しむのが好きなドリンカー、昔のラフロイグが好きなドリンカーは買いだと思います。
私も久々に複数本買いしました。BARで飲んでから買えたのも嬉しいですね。
自宅でじっくり飲んだら改めてテイスティングノートを公開させていただこうと思います。
長々と書いてしまいましたが、最近のものの中ではかなりテンションの上がるボトルでした。
 

#ラフロイグ (LAPHROAIG)

この記事を書いた人