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マルスウィスキー 〜本坊酒造駒ヶ根蒸溜所〜

昨年の夏にマルスウィスキーとして知られる,本坊酒造の駒ヶ根蒸溜所を訪れたときの話です.マルスウィウスキーについてはこのブログを書き始めた2回目に moruco が投稿した記事に書いてあるので,自分で記事を書かなくてもいいかぁと思ってましたが,最近一部で話題なので前回の記事には書いていない蒸溜所見学のところをメインに書きます.

ずっと前から訪れたいと思っていた蒸溜所だったのです.職場で駒ヶ根に行ったと言えば,「ソースカツ丼」か「養命酒」と言われますが,私にとって,駒ヶ根と言えば,マルスウィスキーなのです.
JRの駅を降りて,まずはソースカツ丼発祥の店(ホンマかなぁ?)でソースカツ丼を食べることにしました.うんうん.なかなか美味しいです.食後は,タクシーで蒸溜所に向かいます.

小さな小さな蒸溜所は,山の中にありました.今までに訪れたことがあるどの溜所よりも小さいです.見学はと言うと,案内ビラのようなものを手渡されて,それを持って回るだけです.(まぁ、御殿場もそうでしたが).ここの見学は最初にまず貯蔵庫から見せてくれます.こんな順番で見学する蒸溜所はここが初めてです.他はたいてい,製造工程順で貯蔵庫は最後の方なのですけれどねぇ.貯蔵庫の中は,やはりいいにおいがしますねぇ.やっぱりこの臭いは好きです.貯蔵庫に続いて,糖化糟,発酵糟,蒸溜釜と順に見ます.小さいながらも一通りの設備が揃ってました.

蒸溜釜は初溜と再溜が1基づつ.小さな釜でした(それでも,軽井沢の1つの釜よりは大きかったように思います).この蒸溜釜,どこかで見たのとよく似てます.これを見たかったのです.
その後は,南信州ビールの地ビール製造の醸造所(10畳程度の部屋ですが)を覗いて,試飲コーナーです.ここまでの見学は,ホントにあっという間にすみました.歩いた距離はそうですねぇ,JRの大きな駅を端から端まで歩く距離より短いです.

試飲は,MALT GALLERY の試飲がお目当てでした.この蒸溜所を訪問したいと思ったのは,以前に北新地のとあるバーでMALT GALLERY を飲んだことがあるからです.そのときにマスターに伺った話では,そのボトルは蒸溜所を訪問したお客様が買ってこられたものとのことだったのです.
私が訪問したときに販売していたのは3種類でした.1988(17年)はシェリー樽,1985(20年)と1991(14年)はアメリカンホワイトオークの新樽です.85は赤みがかった色がしています.88のシェリーもイイのですが.個人的には,91がいいと思いました.(ちなみに,何故かは知りませんが,1988だけGALLEYの綴りでした)
さて,残念ながらこの蒸溜所は休止して10年以上が立つようです.蒸溜再開がなければ,貯蔵庫にある樽を飲み干してしまうと,もう飲むことは出来ません.国産ウィスキーは厳しい状況にあるのですね.
例によって,蒸溜所の売店で大量に買い込んで帰ってきました.それらは,大阪や神戸の4軒のバーに置いたのです.

私が行った翌月にも芦屋のバーのモルト仲間の一人がこの蒸溜所を訪れ,翌月も別の方が訪れ,それらのバーの不足分を補充したのですが,それ以降知り合いが訪問していないこともあり,補充がとぎれました・・・・そしてバーによっては,すでに無くなってしまったところも.

そうです,ここまで書けば気づきますよね.もうすぐゴールデンウィーク.どなたか行楽や帰省などで駒ヶ根近辺を通る方はいらっしゃいませんか?
もしいらっしゃったら,買ってきて欲しいなぁ〜なんて思ってます.ヨロシク♪

マルスウィスキーをあまりご存知でない方のための余談.
マルスウィスキーの生みの親である岩井喜一郎氏は,24才の若い青年であった竹鶴政孝氏にウィスキー製造の夢を託して英国に送り出した上司の方です.「竹鶴リポート」もまず帰国後まず岩井氏に手渡されたそうです.その岩井氏の指導の元に設計されたポットスティルにより,1985年より原酒の製造を始めたのが,このマルスウイスキーです.

#蒸留所見学

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