「酔いちきちんの地方BAR放浪記 九州編」 第18弾♪
やっとの事で九州編の最終回です(笑)
さて、由布院は「Bar Stir」での2杯目ですが…
マスターの何やら不穏な動きが・・・・
モルトを注ぐ時、大抵のお店ではボトルを目の前で抜栓して
注いでいただけると思うのですが…この時のマスターはなにやら
カウンターの奥のほうでごそごそと下のほうから出したボトルから
私に見えない様に注いだテイスティンググラスをあとから目の前に
持って来られました。
そして、ボトルの登場を待っている私に対して・・・
なんと、ブラインドテイスティングの要求をしてこられたのです(^^;)
焦りましたね…正直…
この所の修行でそこそこ味のニュアンスくらいはわかるようになってきて
いると思っているものの、ブラインドで銘柄を当てるなどという芸当は
とても出来ない未熟者ですので内心「そりゃないよ・・・」でございましたが
まぁ素直に味わって、そこそこ地方くらいは…などと開き直ってブラインド
テイスティング初挑戦してみました(^^;)
色はそれ程濃くなく薄くなく、少し赤みがかった琥珀色。
香りは結構ピーティー&スモーキーなんですがヨード系は殆ど感じられない・・・
樽香がかなりきつい印象でボディは結構厚めですがオイリーではなく
裏側にバニラ系の香り・・・
甘みは結構深くてトーストした黒パンのようなニュアンスです。
甘みと香りのバランスは少し香りが突出したような感じはありますがそこそこで
なかなか面白い味わいです♪が・・・蒸留所名を当てるとなるとこりゃ難しい・・・
というか解らない・・・
アイランズ系か??…いやハイランド系かな???
何とかこじつけるなら、ピートを効かせたハイランドパーク??
でも…わざわざブラインドとなると…どこか変った蒸留所に違いない…とか
思考がもう殆どパンク状態でございました(><;)
などと思い悩んでいると、「私も全く解りませんでした」とマスターが一言。
ようやくハードルを下げていただいて少し安心した私でございました(笑)
で正解はこちら
NIKKA SINGLE CASK「ニコルズドラム」1986-2000 57.8%
一応余市になるのでしょうか???
玉の湯のバー設置の際にC.Wニコルさんと一緒にお仕事されたマスターが
ニコルさんから譲り受けた物なのだそうです♪
言われて見ればそこはかとなく余市っぽい感じもしますが・・・
それ程余市も飲み込んでいるわけではないし…
やっぱり全く問題になりませんでした(>。<;)
このボトルはニコルさんが余市でマイウイスキーを作られた時にキルン塔での
乾燥体験をどうしてもしたいという事で、既にピート乾燥してあった麦芽をもう一度
ピート煙で燻したのだそうです(^^;)
当人はもう少し時間を置いてからボトリングしたかったのだそうですが、
ジム・マーレイ氏に「これ以上漬けると新樽の香りにピート香が負けてしまう」
と告げられて即座にボトリングに踏み切ったのだそうです。
因みにこのボトルは暫く余市の蒸留所で自然保護の基金に寄付するために
販売されていたそうですから、ニッカにゆかりのあるお店なら置いてある可能性は
あるかもしれないですね(^^)
(このお話はニッカのオフィシャル掲示板にも記載されておりました)
無駄話はともかく、失敗だらけの大分での飲みを解消するかのような貴重な体験を
させて頂きとても良い思い出になりました(^^)♪
これにて「酔いちきちんの地方BAR放浪記 九州編」はめでたく終了なんですが…
次回は番外編の最終回とあいなりますm--m
#余市