キャンベルタウンモルト Campbeltown Malt
キャンベルタウン 場所
アーガイル地方のキンタイア半島先端の街。人口約5000人。
ポールマッカートニーの「マル・オブ・キンタイヤー」という曲でも知られ、ポールと亡き妻のリンダはこの地を深く愛した。
かつては30を超える蒸留所が存在し、アルフレッドバーナードが訪れた1885年には20を超える蒸留所が稼働、竹鶴政孝が修行した1920年でも14の蒸留所が稼働していたが、WW1後には3つのみ、WW2後にはスプリングバンクとグレンスコシアのみになってしまった。
かつてキャンベルタウンが栄えた理由は、大麦の産地であり、スコットランドでは数少ない石炭の鉱脈があったこと、そして天然の良港に恵まれていたことである。
それがなぜ衰退したか、
①アメリカの禁酒法(1920~1933)により市場を失ってしまったこと
②禁酒法時代に粗悪なウイスキーを大量に輸出した
③石炭が掘りつくされ、海運が時代遅れとなった。
ことなどがあげられる。
・グレンガイル蒸留所(J&Aミッチェル社) 場所
創業は1872年、スプリングバンクの共同経営者によって設立。
2004年にスプリングバンクの現オーナーであるヘドラー・ライトによって80年ぶりに復活した。
閉鎖したベンウィヴィスの中古のスチルと、クレイゲラキの中古のモルトミルを使う。
麦芽は全てスプリングバンク製を使い、麦芽のフェノール値や仕込み水は全く同じだが、スプリングバンクが2回半蒸留にたいして、グレンガイルは通常の2回蒸留。
グレンガイルはグレンスコシアの商品名であるため、シングルモルトは「キルケラン」という名前で発売されている。
・グレンスコシア蒸留所(ロッホローモンド社) 場所
創業は1835年で1928年に一度閉鎖し、1980年代に改修されて創業を開始。
1930年代に前オーナーのダンカン・マッカラムが借金苦でキャンベルタウンロッホに投身していらい幽霊が出ることでも有名。
コールテン銅という特殊な金属でできたウォッシュバックを使用する。
・スプリングバンク蒸留所 場所
全ての麦芽を自家製麦(フロアモルティング)でまかなっており、グレンガイルにも供給している。
全てのウイスキーのなかで最もブリニー(塩味)がするといわれる。
仕込み水はクロスヒル湖の水で、グレンスコシア、グレンガイルにも供給している。
ポットスチルはストレート型が3基(初1再2)、全てのスチルが直火と間接の両方の過熱が出来るのが特長。
初留とNo2再留釜はシェル&チューブ、No1再留釜はワームタブ式の冷却装置。
複雑なシステムで以下の3種類のモルトをつくり分けている。
①ロングロウ 50ppm 2回蒸留 (1割)
②スプリングバンク 8ppm 2.5回蒸留 (7割)
③ヘーゼルバーン 0ppm 3回蒸留 (2割)
ロングロウもヘーゼルバーンも実在した蒸留所でヘーゼルバーンは竹鶴政孝が研修に訪れた蒸留所。
ウイスキーエキスパート試験まであと3日
#キャンベルタウン(穴埋め式)