香り:ライトなシトラス系のアロマは現代のモーレンジらしいが、微かにピーティで、バーボンオークのモーレンジとは少し違う、黒蜜の様な甘やかさが現れる。30年物程でもないが、やはり、シェリー樽由来のキャラクターか?オロロソとあるが、マッカラン程に濃密ではない。デリケートでエレガント。やっぱり、モーレンジ以外の何者でもない。
味:ドライ~セミスイート。シトラスにレーズンが溶け合う。ミディアムボディ。ジェントルでエレガントなモルトで、強烈な自己主張は無い。ヘビーなダルモア、ライトなモーレンジのスケールで見ると、ややダルモア寄り。でも、オレンジママレードではなく、オレンジフラワーウォーターのニュアンス。そう、柑橘系の皮のオイル程に強烈ではない。フィーヌシャンパーニュ、または、ファンボア規格の若いコニャックに近いキャラだ。
フィニッシュ:ドライ。やや、ビター。いつまでも余韻を引き摺らないので、また飲みたくなる。大変優れたアペリティフ。余韻が長いと、後の料理に障りがある。
コメント:爽快で、飲み飽きしない。クラシックスタイルと言うより、或る意味、モダンなスタイル。此れが、1903のレシピに忠実だとなると、驚きを禁じえない。4点は難しいが、四捨五入すると4点を付けざるを得ない。モーレンジらしく、綺麗なモルトだ。
Glenmorangie Finealta
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