別に誕生日なのではないが、バースデーイヤーのザ・グレンリベット『ザ・セラー・コレクション』を飲みだす昼間の一時…だって1960年代のモルトウイスキーが好きなんだもん…と、虚空に呟いてみる!
2010年11月23日13:12
The Glenlivet ザ・グレンリベット
僕がウイスキーを楽しみだした頃に、シングルモルトなるものがあって、これがウイスキーの原酒!?なのだと説明された時には、嗚呼、未完成な、途中経過なウイスキーなのだなと早合点していた…
まさか、僅かの間にフリークになるとは思いもよらずな懐かしい日々が其処にあった…
当時は、ゴードン&マクファイル、ケイデンヘッド位しかボトラーは居らず、オフィシャルのシングルモルトは数える程だった…
今は一段落したが、数年前は、雨後の筍状態…ウイスキーの樽さえ手に入れば誰でもボトラー、だからスモールバッチは当たり前、カスクストレングスも、ノンチルフィルターも、カラメルフリーも、こいつらが定着させた!
ワイン樽、スピリッツ樽での熟成も、こいつらが定着させた!
そう言う意味では、ザ・グレンリベットのオフィシャルボトルは昔から見かけて、また、ゴードン&マクファイルのスミスズ・グレンリベットにも随分と楽しませてもらった…
以来、ハイランド、アイランズ、アイラへと変遷する訳だが、ザ・グレンリベット・ナデューラを常備のシングルモルトにする様になって、また、最近、見直しているのが、ザ・グレンリベットだったりする。
何だか上から目線だが、あらゆるシングルモルトを飲んでみて、一番、気の置けないキャラクターが、実はコレだったりする…
ザ・グレンリベット1964年(40年) ザ・セラー・コレクション(45度、700ml) The Glenlivet, The Cellar Collection
創業年に因み、1824本だけ瓶詰されたレア・アイテム。
ザ・グレンリベット蒸留所では、2000年以来、マスターディスティラーであるジム・クライル監修による、希少で価値のある限定版のウイスキーザ・グレンリベット・セラーコレクションをリリースして来た。
2004年はシリーズ第5弾だが、ジム・クライルがマスターディスティラーとしての経験と感性による判断で、熟成のピークを迎えた1964年ヴィンテージの15樽だけを選び、ウイスキーの旨みを逃がさないためにチル・フィルタリングを施さず、カスクストレングス(45度)で瓶詰した。
2004年はグレンリベットにとり、1824年にジョージ・スミスがグレンリベット蒸留所を創業して180周年を迎える、記念すべき年に当たる。
このウイスキーは シェリー樽及びバーボン樽で熟成を得た2種類の1964年ヴィンテージのモルトを理想的なバランスでマリッジして、芳醇でまろやかな、モルトウイスキーの「究極」の個性を完成させた物だ。
スイートプラム、レーズン、ママレード、熟れたバナナを思わせる、濃厚で甘いフルーツ香とスコットランドのヒース(ヘザー)を彷彿とさせる、柔らかく心地よいフローラルなアロマ。ジェントルで、とてもスムーズなフレーバー。フィニッシュも心地よく、フルーティさとスパイシーさが長くいつまでも残る。
逆説的に聞こえるかも知れないが、ウイスキーは経済的な飲み物だ。
ワインと違い日持ちする…飲む量が少なくて済む、香味の種類や濃度が桁違い!
なので、夏を除くと、ひたすらウイスキーに逝かれてしまう…
コニャックやラムにない苛烈さが好きなんだ…
暖房器具は無くても良いが、ウイスキーは無いと困ってしまう…
朝は、そぼ降る雨…
昼には、日が射してきた…
取り敢えずビール、気付けのシングルモルト、では、次は何か…と、思案する!
┐('~`;)┌
おまけ
記憶に留まる、ザ・グレンリベット
ザ・グレンリベット30年 アメリカン・オーク・フィニッシュ(48度、700ml) The Glenlivet American Oak Finish, The Cellar Collection
グレンリベット蒸溜所オフィシャル「セラー・コレクション」第2弾。30年以上熟成させた原酒を、内側を強く焦がした(チャーした)アメリカ産オーク材の樽でフィニッシュさせた実験的色彩の強い長期熟成品かつ生産量限定品。2001年9月のリリース。
ジム・クライル氏(現マスターディスティラー)のサイン入りラベルが収集家癖を擽る。
香り:ピート・コブラー(フルーツ・パイ)を作っている時の香り、暖かい香り。フルーティで甘く、微かに焼いたペストリーの香り。
味 :箱の中で一番大きくて丸いプラリーヌ(アーモンド・ピーカンなどを砂糖で煮詰めて作ったキャンディー)を噛んでいるよう。外側にはブラックチョコレートで内側はファッジ、シロップのようなアルコールとレーズン。
後味:クランチのよう。ベルギーウェハース。
CONTENTS 70 cl/e 48% vol Bottled 2001
SAMPLE CODE 2LGF901
SIGNED Jim Cryle
セラー・コレクション第1弾:1967年(2002年リリース:46%、33年物)
セラー・コレクション第3弾:1959年(2002年上半期リリース:41.7%、400本程度)
ザ・グレンリベット・ヴィンテージ(52.20~56.42度、200ml×5) The Glenlivet Vintage
グレンリベット蒸溜所オフィシャルとして、初のヴィンテージ物。その5本セット。何れもカスクストレングス。熟成年数や樽の違いによって、ザ・グレンリベットにどのようなヴァリアントを生じさせるのかを伺い知る、貴重なサンプル。
1998年、同蒸溜所マスターディスティラー、Bill Lamb 氏が世に送り出した5つのヴィンテージをパッケージ。それぞれのラベルには、度数・蒸留年・瓶詰年・サンプル番号などが手書きで記入。もちろん、Bill Lamb 氏のサインもある。これらを収めた豪華なキャビネットは、トネリコ材とヒマラヤ杉材を使用した端正な造りだ。正しく、コレクターズ・アイテムと呼ばれるに相応しい風格を湛えている。
■1967年
Contents: e 20cl 53.32 % vol
Distilled: 1967, Bottled 1998 (31yo), Sample Code: 2LVF006
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A rich vintage, showing deep sherry fruit over smooth sweetness.
■1968年
Contents: e 20cl 52.75 % vol
Distilled: 1968, Bottled 1998 (30yo), Sample Code: 2LVF007
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A full fragrance on the nose, followed by a gentle fruity sweetness on the palate.
■1969年
Contents: e 20cl 52.20 % vol
Distilled: 1969, Bottled 1998 (29yo), Sample Code: 2LVF008
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Deep, nutty wood notes, with a soft balanced richness.
■1970年
Contents: e 20cl 56.42 % vol
Distilled: 1970, Bottled 1998 (28yo), Sample Code: 2LVF014
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Dry, yet fruity, letting spicy sweetness show through.
■1972年
Contents: e 20cl 54.29 % vol
Distilled: 1972, Bottled 1998 (26yo), Sample Code: 2LVF010
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The nose is aromatic, spicy; in the mouth it opens to a soft, fragrant sweetness.
同蒸溜所では、1951年から1979年までの間、Bob Arthur氏がマネージャーを務めたが、これら5つのヴィンテージはある意味で彼の所産とも言える。
1969年、1972年のヴィンテージは、700mlのフルボトルも同時にリリースされた。1971年物は、蒸溜所のストックが瓶詰めに回せる程に確保出来なかったとの事。
スミスズ・グレンリベット1943年ゴードン&マクファイル(40度、700ml) Smith's Glenlivet
カッパーがかった黄金色。杉、スパイス、シナモンが爽やかに香る。熟成したワイン香も。アニスやクローブのアクセント。クリーミー。ピーチやマンゴーの様なトロピカルフルーツのフレーバー。微かにスパイシー。若干軽めの口当たり。
僕に、シングルモルトを教えてくれた老舗ボトラーの逸品。
今なら、カスクストレングスを所望する所だが、当時は流石に驚嘆し、こんな酒があるのかと深い感慨に包まれた…
q(^-^q)