売り上げが芳しくなくとも、生活苦に陥っても何が何でもボトルを増やす参段です。もしマンションの家賃が払えなくなったら生駒寿司で皿洗い専門の丁稚奉公をして居候させてもらいます。いいですか?若旦那。
さぁ今回新入荷としてご紹介させて頂くボトルは”ぼうずコレクション”展示即飲会の日に会場に来ていた皆様の制止を振り切って(笑)仕入れたボトル2本です。
まず始めにご紹介するのはG&Mコニサーズチョイスのキャパドニック1968(1800円)です。
ボトラーズブランドのG&M(ゴードン&マクファイル社)はシングルモルトが脚光を浴びる以前からそれに先駆けてシングルモルトをボトリングした蒸留設備を持たない独立瓶詰め業者です。(G&M社は1992年にベンローマック蒸留所を買収して蒸留業者としてスタートしました)シングルモルトがこれほど注目されボトリングされるようになり世界に広まったのはG&M社の最大の功績と言われています。先見の明があったんだなぁ・・・う~んやるねG&M社さん。
キャパドニックとは・・・スペイサイド地区の狭いローゼスの町には5つの蒸留所がひしめき合っていて、グレングラント(1840)、グレンロセス(1878)、グレンスペイ(1884)、スペイバーン(1897)と続いて1898年最後に建てられたローゼス地区で一番新しい蒸留所です。もともとはグレングラントの第2工場で創業当時はグレングラントNO2と呼ばれていたそうです。しかし創業直後にウイスキー不況のあおりをまともに受けてしまい3年目には早くも創業停止に追い込まれてしまいました。創業を再開したのはなんとその半世紀後の1965年の事でこの時にグレングラントNO2からキャパドニックという独立した名前が与えられました。その意味はゲール語で”秘密の井戸”という事らしいです。ちなみにキャパドニックのモルトはすべてがシーバス系列のシーバスリーガル等のモルト原酒となっている為にオフィシャルのシングルモルトは一度もボトリングされた事がないそうです。
次にご紹介するのは同じくG&Mコニサーズチョイスのグレンアルビン1974(2000円)です。
グレンアルビンとは・・・すでに創業を停止してから20年を越えた閉鎖蒸留所です。スコットランドのモルト蒸留所の閉鎖が相次いだ魔の年1983年からはや24年・・・もうそろそろ幻の酒となりつつあるボトルかも知れません。花のような豊かな香りで、余韻も長く北ハイランドの首都でウイスキー産業の中心地として知られたインバネスの栄光を伝える優れたモルトであるそうです。
その昔、1745年以前のインバネスには多くの蒸留所が集中していたそうですが、時代と共に廃れていって最後まで残っていた3つの蒸留所グレンアルビン、グレンモール、ミルバーンも1980年代にはすべて閉鎖してしまいました・・・。それゆえに現在、インバネスにはひとつも蒸留所がありません。STOP!閉鎖蒸留所のスローガンを掲げたいですねぇ・・・。その為にはもっと頑張ってモルトを飲んで頂かなくちゃ!
シングルモルトの魅力を世界に広めたG&Mのコニサーズチョイスを飲んで皆様もシングルモルトの魅力を世界に広めて下さい。
#新入荷ボトル