僕の住んでいるマンションは天王寺区にある。上本町駅から徒歩5分位で閑静な住宅街(なはず・・)で大阪市内でも治安は良い。そのマンションは色々な間取りがあり、色々な方が住んでいる。家族で住んでいらっしゃる方もいれば僕のように単身者の方など。
出勤前いつものようにエレベーターを待っていた。いつもは誰かと一緒になる事はあまりない。しかし何か人の気配がする。そして僕の部屋の階にエレベーターが到着した。「ワンワン!」おぉでっかいワンちゃん(セントバーナード)が乗っているではないか!一応体裁的にはペット飼育禁止のマンションだが僕もチャン太を飼っているし動物は大好きなのでそれについては全く問題はない。しかしその飼い主の方が・・・いかにも一般ピープルではない・・・どう見ても一般人には馴染みがない自由業を営まれているあちらの筋の方・・・。よくお会いする方なのだがとても高級な外国産のお車にお乗りの方・・・いつも「こんにちは」の挨拶を欠かさないようにしている・・・(笑)
狭い空間の中で目的階に着くまでのありがちな沈黙・・・。するとワンちゃんが僕の足につかまって「ワン!」うぉ~すごい力。心中「猫の臭いがするのだろうなぁ・・・頼むから噛むなよ噛むなよ・・・」と思いながら「か・可愛いですねぇ」と頭をなでなでしていた。するとおやじ様。僕が捨てようと持っていた角瓶の空瓶を見て「角瓶ですか?ロックで飲みはりますのんか?」僕「は・はい・・・毎晩角をロックでやっとります・・・」おやじ様は笑顔で「ロックはもうわしにはちょっときついかなぁ。」僕は笑顔だけを返す・・。そんなほんの数秒の出来事がとてもスローに感じていた・・・。
やっと1Fに到着!開放感たっぷり(笑)噛まなかった可愛いワンちゃんの頭を再びなでなでしてさぁ出勤!とバイクに向かおうとすると、マンションの前にはやんちゃな中高生の少年達が食い散らかしたであろうゴミが散乱している。おやじ様は振り返り僕を見て低音の渋い声で「兄ちゃん。こんなんやったらあかんよなぁ。」えぇぇぇ~~~!?心中、首を高速で横に何度も振りながら「いやいや、今一緒に降りて来ましたやんか!(あのクソガキども~!(怒)勿論僕ちゃいますって・・・」と思い頭の中で弁解していた。
「ほんまにどこの子や」とおやじ様がゴミを拾い掃除を始めた!(なんやぁ良かった始めから僕や思てへんかったんかいなと胸を撫で下ろしていた)手伝おうとしたが高速でささっとゴミを拾い集めたおやじ様はそれらのゴミを丁寧にゴミ置き場へと持って行き、「ほな兄ちゃん頑張って行ってらっしゃい。」とだけ言い残してでっかいワンちゃんと散歩にお向かいになられた。僕はその背中を見ながら「う~ん渋い男だ。」と思いました。
冷や汗が出るいい話でした・・・(苦笑)
#日々の出来事