コニャニャチハ~・・・今日は若干早起き?してご近所でランチを食べたNBS講師の参段ちゃんです。う~ん・・・満腹。
昨日は猫バーに一見様のウイスキービギナーの方がいらっしゃってバーボンはウイスキーじゃないと思っていましたというお話をお伺いしました。う~ん・・・猫バーはバー入門店、モルト入門店なのでとりあえずNBSの受講をお勧め致します?・・・お若い方もどんどんバーやウイスキーに親しんで頂いて・・・バー人口、ウイスキー人口の裾野が広がって欲しいですね。
さてさて・・・昨日の講義は途中で時間?が来てしまって・・・受講者から講義に抗議が殺到?してしまいました。失礼致しました・・・という事でカスクストレングスの抗議・・・もとい講義を再開します。
昨日の講義の続きですが、ウイスキーの中でも一般に流通しているスタンダードなウイスキーのほとんどは加水調整されている物が多くアルコール度数が40%、43%に調整されています。スタンダードな物で個別銘柄をあげると・・・アードベッグTENは46%とちょっとアルコール度数が高めに調整されていたり、タリスカーは45・8%等という細かな調整がされていたりします。
モルトウイスキーというのはざっくりいうと・・・二条大麦を原料にして糖化、発酵させてから単式蒸留器で蒸留しアルコール度数の高いスピリッツ(ニューポットといわれる透明な液体)を取り出し樽に詰めるんですね。樽に詰めて寝かせておくのが熟成させるという事です。
モルトウイスキーを造る時には蒸留して取り出されたニューポットという無色透明なお酒は1回目の蒸留でアルコール度数は約20%にまで高められ、2回目の蒸留をする事でアルコール度数が約70%にまで高められます。それを樽に詰める前に60%程に加水してから樽に詰められます。
その樽に詰める時のアルコール度数は各蒸留所によってまちまちで63・0%であったり、また64・0%であったり、63・4%であったり・・・その度数は様々だそうですが、一説ではスコットランドでは63・5%としている蒸留所が多いと聞いた事があります。ちなみにローランド地方等では3回の蒸留をしている蒸留所もあったりします。
そのニューポットという無色透明なお酒が樽に詰められ、長年の眠りにつく事により琥珀色の美味しいウイスキーと変化していくわけです。
その琥珀色になったウイスキーは熟成年数や樽の種類、大きさ、環境等あらゆる条件においてアルコール度数は変化していきますが、樽からそのまま出された時は50%~60%位のアルコール度数になっている物が多いです。そのウイスキーを瓶詰めする時に前述の加水調整がなされアルコール度数が40%近くに調整される訳ですね。
さてさて・・・ちょっと話が広がって講義の時間がまたオーバーしそうなのでここで今回のテーマ”カスクストレングス”という事について要約します。
モルトファンの方やバーテンダーがよく用いる”カスク”という言葉は直訳するとCASK=樽ですね。
”ストレングス”というのは直訳すると”strength”=力、強さ、勢いという事ですね。
その二つの単語をつなげてみると・・・”cask”=樽、”strength”=強さという事になりますね。
要するにカスクストレングス”caskstrength”という言葉の意味は樽から出したそのままのアルコールの強さがあるウイスキーという事ですね。それを皆様が略して”カスク”という言葉を用いているわけです。
バーでのオーダーのやり取り等で”カスク”また”カスクのモルト”等という言葉を用いる時は”カスクストレングス”の略である事が多く、この樽出しのアルコール度数があるウイスキーの事を指します。
キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン♪あっ?!もうそろそろ開店時間ですね・・・という事で本日の講義は以上です。それでは皆様今宵も良いお酒を。