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まっすぐになったカウンター。その後初体験

 昨日はカウンターの張替え作業の為に臨時休業させて頂いた。段取りを組んで午前からするつもりで居たのだがその前日は溜まっていた事務作業をやっていたので結局家に帰れたのは8時過ぎ・・。そして業者の方からのご連絡にて起床したのは14時過ぎ・・。用意をして店に着き業者の方に来て頂いて作業に取り掛かったのは16時を回ったあたりだった・・。
 新しい天板を店内に搬入して作業開始。バールで反り曲がった天板をはがしていった。たった2週間しか役割を果たせなかった天板。はがしていく時のバリバリと言う音が何か「やめて!」「はがさないで!」と言う天板の叫び声に聞こえてならなかった・・。ものすごい思い入れがあるので無性に寂しかった・・。短い付き合いだったが本当にありがとう!ウイスキーの熟成から数えると何十年活躍してきたのだろう。ありがとう・・さようなら・・。新しい天板になっても君の事は心の中に大事にしまってずっと忘れない。
 そしてこびりついたコンクリートボンドを業者の方がバールで丁寧にはがしていってくれた。それが終わって、真新しいピカピカのカウンターを貼り付けていった。天板が反らないように加工して頂いていたので心配はいらないが、万全を喫してコンクリートボンドの使用をやめもっと強力かつ安全な専用のボンドを用いて新しい天板の接着を行った。
 作業が終わり一服しながら業者の方と色々お話をしていた。その傍らにはまっすぐに伸びた真新しい天板が堂々と光り輝いている。何かこれからの活躍を誓う表情のようで、自信に満ちたアスリートのそれに見えた。これから長い付き合いになると思いますがどうぞよろしくお願いします。
 全ての工程が終了した。業者の方にお礼をして見送り店に戻る。店内にはコンクリートボンドの破片が散乱していた。それをホウキで拾い集めて一段落ついた。そうすると無性に空腹感にさいなまれた。「食事にしよう。」何かおいしいものが食べたいと思いどこへ行こうか考えていた。答えはすぐに出た。

 whiskycat1494から徒歩3秒(笑)の「生駒寿司」へと向かった。2階から階段を下りてのれんをくぐる。店内でビールだけを頂いたり、お客様に差し入れで寿司を持って来てもらい食べた事はあるが、よく考えると生駒寿司のカウンターに座って寿司を握ってもらうのは初めてだ。それに貧乏人の僕は生まれてこのかた30年間、寿司と言えば回るお寿司屋さんしか知らない。カウンターのお寿司屋さんに入るお金もなければ、のれんをくぐる度胸もなかった。カウンターの寿司屋を初体験した。
 ちょっとドキドキしながらカウンターに座った。目の前には仕事着の白衣を着た大将が手馴れた手つきで魚をさばいている。視線を少し上にやると・・「ネギトロ巻き 時価」と書いてある。ちょっとびびったが「あぁこれがお寿司屋さんなのかぁ・・」とまるでどこか違った世界に来てしまったそんな錯覚にとらわれていた。

 全くもってお寿司屋さんでのマナーや注文するタイミングやわからないのでキョロキョロしていた。周りの方からすればとても挙動不審な怪しい人に見えただろう。毎日市場で仕入れてくる新鮮なネタが入ったネタケースを眺めていると大将や若旦那がお勧めを色々みつくろってくれた。「うまい!」それしか言葉は見つからなかった。

そして普段は飲まない日本酒を飲んだ。池田の銘酒「呉春」を頂いた。お酒が弱いのは自認している。だがウイスキーを飲んでもそんなに酔うことはない。しかし僕は醸造酒が得意でない、また疲れていたのだろうか・・。2合頂いたのだが・・やっぱり・・やってしまった・・。天と地が逆さまになるように頭がくらくらしてきた・・眠くなり少しカウンターでうつむいた・・気がつくと2時間後背中に上着を着せられていた・・そう知らぬうちに眠ってしまったのだ・・。酔い冷ましにあがりを頂き席を立った。
 そしてお勘定。「!?」腹いっぱい飲み食いしたのになんてリーズナブルなんだ!驚いて値札を見上げると納得。時価のところしか目がいかなくて他をよく見ていなかったが、全て一皿二貫でや・安い!どうやら間違ってはいないみたいだ。「ごちそうさまでした!」店を出た。終電が終わっていたのでタクシーで家路を辿り、ここ最近ずっと相手にしてやれなかったチャン太と目一杯遊んでやった。寂しかったのだろうチャン太はずっと僕に抱きついていた。

    そうして久々の休日は終わった。風呂に入り、チューハイを飲んで床に就いた。

 

#日々の出来事

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