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間口の広さ

 最近どうも寝付きが良くない・・。色々やっていたら必然的に夜遅くなるのだが、目覚ましを合わせた時間より遥かに早く目が覚める・・。まるで何かにとりつかれているかのようだ・・。おまけにせきが止まらない・・。ここで体調を崩したら元も子もないので栄養を摂って体調管理には気をつけたい。
 whiskycat1494は本当に貧乏だ・・。金がない・・。その中で今回、開業するにあたり限られた資金の中でいかに満足いく仕入れができるか?と言う事に頭を悩ませいる。自分が納得してもお客様が納得しなければ意味がない。またその逆でもいけないと思っている。モルトの魅力を伝えると言う事がwhiskycat1494のコンセプトであるが故である。もちろんモルトを飲もうと思っていない方に無理強いしてモルトを勧める気持ちは全くない。かと言ってモルトは数本のみオブジェ代わりに置いてあるだけで、モルトが全く飲まれないのなら僕がこのバーをする意味がなくなってしまう。
 モルトの魅力を伝えるモルトビギナーの方の為のモルトの入り口、モルト入門店。皆様のお知恵と経験を拝借して店の形を作っていく。それがwhiskycat1494の最大の目的であり使命であると僕は勝手に思っている。ずっとバーボンしか飲まれない方がいらっしゃってももちろんそれは自由だし、カクテル、ビールだけしか飲まれない方ももちろんいらっしゃると思うし勧める気はない。,無理に勧めてもより一層敬遠されて店だけなら自業自得だが、もしかするとモルトを勧めた僕のせいでモルトへのイメージが悪くなるのかも知れない。そうなってしまったら全く持って本末転倒だと思う。
 ここで好きなお酒を飲みながらバックバーに目をやった時に視界に入るボトルがモルトであってそこに興味を持って頂けたらバーテンダー冥利に尽きると言った感じでしょうか。モルト好きでそれを嗜まれる方であれば、どれもデザインが同じのシンプルなSMWSボトルを見ただけでワクワクすると思いますが、それをご存知でない方からすると何の興味も示して頂けないと思います。僕自身もそれを知らない頃ならバーに行ったとしても何の興味も示さなかったと思います。しかし今はこのウスケバにもSMWSのボトルがカウンターに整然と並べられている写真を見ると視覚だけでワクワクしてしまいます。
 「入り口の間口の広さ」これについて僕は考えていた。この言葉は僕がお世話になっている方でたまにお話をさせて頂く事のあるモルトの大先輩でビックカメラなんば店の酒販コーナーにお勤めの橋本さんから頂いた。この前開業の挨拶に行った時に品揃えの話になって、僕は資金が限られているので出来ればモルトに力を注ぎたい、違うお酒はあまり種類を置くつもりはなかった。その旨を話すと「初めはモルトを飲まれない方もいらっしゃると思いますよ。出来れば色々なお酒を置いて間口を広げて差しあげた方が良いのではないですか?」と丁寧にアドバイスを頂いた。そこから自分がイメージしていた品揃えを一旦リセットして、考え直した。
 バーを作る過程での妥協ではない。モルトの数が少なければモルト通の方は物足りなく感じると思う。しかしいろんな方にモルトの魅力を知って頂きたい!お客様が普段よく飲まれるお酒のニーズを考えて全てのご要望にはお答えできないかとは思いますが、普段良く嗜まれるお酒があれば落ち着いてお越し頂ける。そしてバックバーに並んだボトルを眺めて頂きラベルのデザインでも文字でも形でもそれは何でも構わない。興味を持って頂いたら尋ねて来られる。おっしゃって頂ければどのようなモルトか説明をさせて頂く。そして気に入った物があれば、オーダーして頂くそんな感じのバーにしたいと考え直した。
 

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