こういう麦感をベースにした王道オフィシャルは大好きです。
クラガンモア CRAGGANMORE 1989-2010 21yo OB LIMITEED EDITION 56%
one of 5856 bottles
香りはまず素朴でこなれた旨そうな麦感、オレンジ、淡いがナチュラルな桃、フローラル、蜂蜜、バニラ、心地良いオーク、実直な雰囲気、飲むと滑らかな口当たりからスパイシーに広がる、やや噛みごたえのあるテクスチャー、オレンジ、蜂蜜のコクのある甘味、素朴でこなれた麦の旨味がしっかり、ボディあり、良いオークと麦が残る心地良い余韻。
【Very Good】
2010年に5856本限定でボトリングされた,オフィシャルのクラガンモア1989,21年熟成のハイプルーフです。
香りの最初から,実直さや素朴さを感じる旨そうな麦感が強く感じられ,その奥から熟成感を伴ったフルーティさやフローラルさがゆっくりと出てきました。オークの出方もとても良いです。
飲むと度数のわりにはこなれた口当たりですがそこからスパイシーになり,味わいの広がりもあります。噛み応えを伴うような濃い麦の旨味が秀逸で,香りに比べるとフルーティはさらに奥にあるように感じましたが,時間と共にもっと出てきそうです。
コク深い蜂蜜の甘味もあり,香り同様の良いオークのニュアンスも味を深めています。
樽はリフィルやサードフィルのとても良いバーボンカスクと思われ,さすがに最大手の豊富なストックから選んだ樽はひと味違うなという感じです。
マネージャーズチョイスなんかとも共通点を感じる,ボディと引き換えに出てくるようなフルーツ感や過剰な樽感の無いナチュラルなタイプで,私の好みのひとつの典型例です。
ボトリングのタイミングも適切,というか私の好みのタイミングで,麦感をベースとしつつも恐らくこのボディを残したままナチュラルなフルーティがこれからじわじわと強くなっていくようなボトルだと思います。
あるいは,未開栓で長期置いておくことでもそういうタイプに近づいていくのではないかとも思います。
本来ならボトルで買ってじっくりお付き合いしたいタイプでした。
近年ボトリングでもこういうタイプの素晴しいボトルとは出会えるので,20年以上のオフィシャルが軒並み高額化しているのが心配ではありますが,今後のリリースも楽しみです。
#クラガンモア (CRAGGANMORE)