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コイルティーン 15年 サマローリ 色の薄い方

まずは色の薄い方です。

コイルティーン COILLTEAN 15yo SAMAROLI 57%
色の薄いボトル

パワフルな麦感、蜂蜜、オレンジ、少し生木っぽいオーク、ややリッチ、わりと滑らかな口当たりから広がる、麦の旨味が濃厚、甘味も麦と蜂蜜様、少しブリニー、後半スパイシー、ピートはちゃんとあるが主張はそれほど強くない。

【Very Good】

サマローリのコイルティーンと銘打たれたボトルで、蒸留所表記はありません。
15年熟成で1991詰めなので、蒸留は1975~1976ということになります。
有楽町で、全く同じラベル(熟成年数や裏ラベルのテイスティングコメントまで同じ・・・)なのに明らかに色も味も違うものが2本同時に開栓されました。
※裏ラベルの向きとボトルナンバーの印字の位置だけが異なります。

まずこちらは色の薄いボトルです。

樽の印象はそれほど強くなくプレーンな印象ですが、非常に麦の旨みが強く迫力のあるボトルで、口に含んだ時は比較的滑らかでしたがそのあとグワッと広がります。蜂蜜や麦の甘味がしっかりと感じられ、後半に控えめなピートとちょっと塩っぽさを感じます。

とても美味しいボトルでしたが、やはり蒸留所はいったいどこなのだろうという話になります。
まずピンときたのはハイランドパークで、蜂蜜っぽい甘味やピート、厚いボディと麦の旨みなんかからはありえる気がします。
ただ、このあたりのプレーンカスクのハイランドパークに感じることが多いピーナッツバターのようなニュアンスが感じられず、ピートももうちょっと強くても良い気がします。
あと考えられるとしたらスプリングバンクで、70年代中頃以降のプレーンカスクでやや短熟なものだとこういう麦っぽさがメインのものがあっても良い気がします。らしいブリニーさも感じられましたし。ただ、バンクを詰めてテイスティングコメントにピーティってわざわざ書くだろうかということや、70年代のバンクに期待されるフルーツ感や陶酔感のある個性がそれほどはっきりと感じられなかったのはひっかかります。

美味しいですがとても珍しい味というわけではなかったこともあり、なかなか悩ましい1本でした。


 

#蒸留所不明

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