SBTの出題ボトル収集の際に出題者の方が前哨戦として挑戦状的なサンプルを同梱してくださることが多く、楽しませていただいております。
今回の前哨戦は、くりりんさんの出題です。
(以下はブラインドでテイスティングした内容です。)
香り:
白ブドウ、はっきりとグレープフルーツのわた、熟してないメロン、据えたオールド感、薄い蜂蜜、やや乾いた麦、陶酔感のあるかなり良い香り。
味わい:
香りの印象より濃く強い味わい、オールド感、白ブドウ、コクのある濃い蜂蜜、草、追いかけてくるように主張するオールドピート。
オイリーでフィニッシュも長く心地良い。
総評:
独特のグレープフルーツのわたのニュアンスがあり、オールド感はやや強いがかなり好みのモルト。
オールドピートも心地良く、余韻も長く幸せな余韻も楽しめる。
このグレープフルーツのわたのニュアンスは、オールド感を伴うとドロナックダンピーやボウモアの60年代のものに感じることが多く、それ以外ではあまり経験がない。
【VG】
予想:
①グレンドロナック、②ボウモア、③なし
1960年代蒸留。10~20年程度の熟成。
樽はヴァッティングだろうか。
という予想だったのですが、正解ボトルは・・・・、
チーフテンズチョイス・ローランドモルト(ローズバンク)1960-1990(30年)50%
このシリーズにはラベルには蒸留所の記載はありませんが、非常に貴重な1960年蒸留のローズバンクでした。
実はけっこうドロナック予想には自信があって、ただ、ちょっと度数が高く感じたので、オフィシャルのダンピーボトルにハイプルーフのものなんかあったかなぁと考えてました。
また、60~70年代ボウモアにも、たまにこういうあまりトロピカル感がなくてグレープフルーツのわたっぽいニュアンスだけが前面に出たボトルがあって、ボウモアも予想に入れてみましたが全然違いましたね。
出題者のくりりん君もドロナックダンピーボトルとの風味の共通点や、味わいで主張する今のローランドでは考えられないようなピート感を指摘してましたし、テイスティング自体はまずまず良くできたと思います。
とても貴重なだけでなく、とにかく美味なモルトでテイスティングが楽しかったです。そしてとっても良い経験になりました。飲ませてもらえて良かったです。
ありがとうございました。
#ローズバンク (ROSEBANK) #SBT