MENU

自宅テイスティング:ハイランドパーク1973-2007 オフィシャル 日本向け #8354

結構軽やかで、らしからぬ方向の長熟フルーティが全開でした。

 

ハイランドパーク HIGHLAND PARK 1973-2007 OB for JAPAN #8354 44.5%
American oak cask – refill hogshead

・香り:
かなり華やか、エステリーな熟成香が前面にでており多彩なフルーツを感じる、洋ナシ、桃、熟したマスクメロン、マスカット、青リンゴ、オレンジ、紅茶、少し若葉、蜂蜜、バニラ、やわらかな麦感、少しメンソール。

・味わい:
やわらかでやや滑らかな口当たり、飲んでもフルーティは多彩、熟した青リンゴ、マスカット、メロン、洋ナシ、しっとりとした麦、少しオイル、薄い蜂蜜と熟したフルーツの甘味、やや酸味、後半に少しピートと優しい麦、ボディはやや弱く迫力はないが心地良い飲み心地。

・余韻:
それほど長くはないが、フルーティでやわらかな甘味が残る。

・加水:
ギリギリ保たれていたボディが決壊する感じで、水っぽさが顕著になる。

・総評:
ハイランドパークにしてはボディや迫力が感じられないが、非常にエステリーで長熟の熟成感が素晴らしい。特に香りにはなかなかの陶酔感がある。

【Very Good】

2007年に詰められた、スコ文研の土屋さんが紆余曲折を経て選んだハイランドパークの日本向けオフィシャルボトル5種類(1973、1976、1991、1996、1998)。
これは1973蒸留、アメリカンオークのシェリーホグスの熟成です。
発売当時、1976と人気を二分しており、ハイランドパークらしいボディを重視する人は1976、長熟感のあるフルーティを重視する人は1973という感じで分かれていた印象でした。

今回改めてじっくり飲みましたが、こちらのボトルに関してはボトリング当時の印象に近かったです。ボディと厚みが犠牲になっている感は否めませんが、素晴らしい熟成感があり、多彩なフルーツ感には陶酔感すらあります。

ハイランドパークだと思ってテイスティングすると、重厚さ、コクのある蜂蜜の甘味、草っぽいピートなどらしい成分が本当に薄いため一瞬肩透かしを食らった様な感じになりますが、らしさは別にしてとても美味な長熟モルトウイスキーです。
今まで飲んだ中だと、ダンカンテイラーのピアレスから出ていた60年代の低度数の長熟ボトルに近い印象を受けました。

 

#ハイランドパーク (HIGHLANDPARK)

この記事を書いた人