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自宅テイスティング:ラフロイグ 1991 23年 オフィシャル ドイツ向け

家でもじっくり飲みましたが,やはり近年リリースの傑作だと思います。

 ラフロイグ LAPHROAIG 1991-2014 23yo OB for Germany

ラフロイグ LAPHROAIG 1991-2014 23yo OB for Germany 52.6%

・香り:
重たく濃厚,アプリコットジャム,熟したオレンジや桃,ビターチョコレート,強いヨードを伴うスモーク,タバコのタール,海藻,奥からバーベキューソース,少し焦げ感もある旨そうな厚い麦感,淡いミント,オイルを塗ってなめした皮,腐葉土っぽさのあるアーシー,非常にリッチ、

・味わい:
やや粘性も感じる滑らかな口当たりから芳醇に力強く広がる,濃厚で噛みごたえもあるテクスチャー,強いコクのあるアプリコットジャムやビターチョコレートの甘味と良い渋味,キツさの無いタンニン,厚い麦と魚介ダシとバーベキューの肉っぽさもある濃い旨味、強いヨードを伴う厚いピート感,アイラのカスクストレングスらしい迫力がありリッチで長い余韻。

・加水:
安定してそのまま伸びるが,多く加水すると重厚さだけでなく甘味が一気になくなり急にバランスを崩す。

・総評:
シェリーのニュアンスもあるためか,ジャムや熟したニュアンスを含んだ多彩なフルーツがあり,旨味の要素も多彩。
レザーや腐葉土のようなアーシー,そして何よりラフロイグにおける王道というべき厚いヨードを伴うピートがずどんと力強いボディとともに感じられたのが非常に印象的だった。
複雑かつ濃厚で嫌味はなく,飲み心地の良さと飲み応えが共にあって素晴らしいラフロイグ。

【Very Good/Excellent】

ラフロイグ1991,23年熟成のカスクストレングスで,ドイツ向けのオフィシャルボトルです。
有楽町で飲んで感激して記事にしたボトルでしたが,その後,やはりシェリーカスクを含んだスモールバッチということがわかりました。

フルーティなラフロイグは多々あれど,この系統のフルーツ感はシェリーとバーボンのヴァッティングだからでる複雑なものだと思います。
特にボトラーズに多い柑橘やトロピカル感のあるフルーティタイプのラフロイグには,ボディが少し弱いものが多く,複雑とも言い難いものが多い印象で,ヨードも前面にでてこないものがしばしばあるのですが,今回のボトルには多彩なフルーツだけでなく,麦の旨味やアーシーさ,レザー感などが多彩に主張し非常に複雑です。
そして王道のオフィシャルラフロイグらしい厚いヨードが十分に堪能でき,飲み応えもありました。

自宅で開けて1本しっかり飲みましたが,前回記事にする時に有楽町で何度も飲んだということもあってか,ほとんど前回同様の印象で,テイスティングノートも近いものになりました。

素晴しいオフィシャルボトルで,自分の中では近年リリースのボトルの中でも特に突き抜けたものであることに疑いの余地がありません。
熟成感もヴァッティング具合も丁度良く,すでに飲み頃と言える香味だと思うのですが,シェリー感や一体感において今後の瓶内変化による伸びしろもあるように思います。
次に飲むのが楽しみで仕方ありません。

そして・・・,やっぱり日本向けでない事には嫉妬してしまいます。
ドイツや北欧向けがあるのなら,ぜひ日本向けも。。。

 

#ラフロイグ (LAPHROAIG)

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