以前のキルダルトンとはまた趣が異なりました。
アードベッグ ARDBEG OB KILDALTON DISTILLERY LIMITED 46%
香りはナッツ、淡いシトラス、塩素、生のピーテッド麦芽、パン生地、魚介の燻製、飲むと度数以上に柔らかな口当たり、シトラス、すっきりしたシロップの甘味、酸味あり、穏やかな冷たい金属感、乾いた麦、スモーク主体のピート、ナッツ、余韻はオイリーで長め。
【Good/Very Good】
現在アードベッグ蒸留所限定で購入できる,キルダルトンです。
キルダルトンといえば,一時操業停止する直前に仕込まれたノンピート+ライトピートのアードベッグがあり,キルダルトンとしてボトリングされたことがあります。
私の知る限り1980ヴィンテージのものと,1981ヴィンテージ(小瓶4本セットのうちの1本)があり,どちらもカスクストレングスでした。
1981年はアードベッグは操業停止していたはず・・・という疑問もあるのですが,まぁそれは置いておくとして,今回のものは加水のノンヴィンテージです。
過去のリリースを踏まえてライトピートタイプなのかなと思いながらテイスティングしましたが,香りの最初から魚介の燻製を連想するようなピートをそこそこ以上に感じました。
若い原酒も入っているのか生のピーテッド麦芽そのもののようなニュアンスやパン生地など,若い麦感があり,アードベッグらしい塩素のニュアンスも感じられました。
飲んでみるとかなり柔らかな口当たりで,さっぱりした柑橘にスモーキーなピート,ナッツ,クールな塩素や金属感もしっかりと主張してきます。甘味もすっきりしており酸味もありますが,決してライトボディではなく余韻は意外にオイリーで長いものでした。
近年のライトピートな加水アードベッグなのでブラスダのようなタイプを想像していましたが,それよりはボディがあり,よりピーティでオイリーだと思います。
全体としては樽のニュアンスがあまり強くなく,そこまで極端に個性的というわけでもなく,アードベッグらしいクールな印象が強いボトルでした。
実は最近,1980ヴィンテージのキルダルトンを飲む機会があり,今回ご紹介したキルダルトンも飲めました。
自宅にあった1981ヴィンテージのキルダルトン,最後の1本でしたが開けて飲むなら今でしょ!と思い立ってそちらも開けてしまいました。
それらのボトルに関しては今後また掲載する予定です。
#アードベッグ (ARDBEG)