まさにハイプルーフのセスタンテ味の1本でした。
ミルバーン MILLBURN 1971-1987 16yo SESTANTE 65.4%
香りはパワフル、強く素朴な麦感、シナモン、アップルパイ、ドライアプリコット、飲むと強烈にヒリヒリと刺激的な口当たり、パワフル、噛みごたえもある凝縮感、煮出し過ぎた紅茶、アプリコットティーの淡い甘味、オークの良いタンニンが味を深める、パワフルで長い余韻。
【Very Good】
1987年にボトリングされたセスタンテ向けのミルバーン1971,16年熟成です。
同じセスタンテ向けの同ヴィンテージでスペックも近いグレンロセス1971フルプルーフなどとも共通点が多いのですが,パワフルで素朴な麦感,八ッ橋やシナモンといった独特のニュアンスがしっかりと感じられます。
それほど複雑ではないのですが,香味に厚みと深みがあり,それぞれの味がくっきりとした輪郭を持っているのも共通点のように思います。
ボトリング後30年近く経っているにもかかわらず,まだイキイキ・・・というより荒々しさすらも感じる味わいですね。
瓶が緑で直射日光の影響を受けにくいこともこの辺のボトルが劣化しにくいひとつの大きな理由の様にも思います。
(そういえば,フィディックの70~80年代なんかも緑瓶ですが,短熟加水なのに劣化しているものにほとんど出会わないイメージです。)
有楽町のマスターは,やっと溶け始めたアイスのような味わいだとおっしゃってましたが,まさにそんな感じで,逆にこれが溶けてこなれるのはいつになるのか,そしてこなれたらどんな味になるのか,とても興味深いです。
ハイプルーフセスタンテ味を堪能できる1本で,強い味で旨さに説得力があり,期待通りかなりの満足感を得られました。