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第4回SBTボトルA:ボウモア 1995-2012 モルツオブスコットランド #12018

第4回SBTボトルA、テイスティング時には知りませんでしたが、出題者はあだもさんでした。

ボウモア BOWMORE 1995-2012 Malts of Scotland #12018 56.8%
Sherry Hogshead

(以下はブラインドでテイスティングした内容です。)

・香り
濃いめのシェリー、ドライフルーツ、カラメル、レザー、カツオダシのめんつゆ、しっとりしたピート、強めのウッディネス、奥に焦がし麦、サルファリーもしっかりあるが良いシェリー感もある。
 
・味わい
濃いシェリー、ダシ醤油のようなサルファリー、ミーティともいえる、甘辛い煮物、焼きリンゴ、粘性あり、ねっとり甘い、強めのウッディネスの割に渋味は強くない、厚めのボディがありリッチ。後半はオイリーでピーティ。余韻は長いがサルファリーも残る。
 
・総評
サルファリーもあるがシェリーの良さもあり、ピートもしっかりあり厚みがある。
特に欧米で好かれそうなミーティともいえるモルト。
 
個人的にはダシ醤油のようなサルファリーは苦手なのだが、シェリーの良い要素もあり甘味も濃くピートもあり、好みの人はいそう。この系統のサルファリーとピーティの併せ技は、軽井沢に最も感じやすい。ロングロウやタリスカーにも感じたことがある。追加で強いて挙げるなら、サルファリーにフルーティがかき消されたボウモアあたりでもあり得るかもしれない。スコッチなら80年代シェリーの味だが、渋味は意外なほど強くないのでホグスヘッドではなくバットだろうか。

【Okay】 

予想蒸留所:①軽井沢、②ロングロウ、③タリスカー
蒸留年:1980年代
熟成年数:20年程度
度数:50%前後
点数:76
カスクタイプ:シェリーバット
妥当な価格:7000円

このボトルに対するSBTでの評価、正解発表はこちら
⇒  ボトルA評価   ボトルA正解発表 

正解ボトルはボウモア1995シェリーホグスヘッドでした。
サルファリーやダシ醤油のようなニュアンスが強く、私も含めて軽井沢予想をしたテイスターが多かったです。テイスティング内容もわりと共通点が多かったのが印象的で、私もこの軽井沢予想にはまずまず納得していただけに、ちょっと残念でした。

テイスティングコメント内で少し触れたように、バリシェリーのボウモアもありえるかなとは思ったのですが、どちらかというとフルーツ感よりもピートの出方から浮かんできた候補で、ボトル指定で正解したgoblinさんが拾っていたようなボウモアらしいフルーツ感はほとんど拾えませんでした。
正解を聞いてから少し残したサンプルを飲みましたが、やはりサルファリーなどのオフフレーバーに圧倒されてフルーツ感ははっきりと感じ取ることができませんでしたね。苦手な成分が強めにあると、その他の成分が感じられなくなるという弱点が自分にあることを実感した出題でした。
これからの課題になりそうです。

ちなみにあだもさんの出題テーマは「海外では人気だけど日本ではどうだろう?」でした。確かに、たまに海外のサイトを見ると、え?どうしてこれがこんなに高評価??って思うときありますよね。
そしてこのボトル、海外ではかなり高評価のようです。
自分も「特に欧米で好かれそうなミーティともいえるモルト」と書いていますが、こういう甘味の強いサルファリーなシェリー樽のものが、最も海外と日本のウイスキードリンカーで嗜好の違いがある系統のボトルだと思います。

海外の情報にお詳しいあだもさんらしさも感じられる、とても面白い出題ボトルとテーマでした。ありがとうございました。

#ボウモア (BOWMORE) #SBT

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