もうバッチ5。ペース早いですね。
バルヴェニー BALVENIE OB TUN1401 BATCH No.5 50.1%
黒糖、少しブランデーのようなブドウ感のあるフルーティなシェリー香、麦感とボディもしっかり。心地良いウッディネスだがやや強めのタンニン・渋味、濃い蜂蜜や樹液や蜜蝋をイメージする粘性あり。
今までのTUN1401同様、バーボンとシェリー両方の良い樽の味が感じられ、リッチで濃厚で複雑。ボディも厚い。シリーズの中ではややシェリーの強いフルーティなタイプか。
【Very Good/Excellent】
バルヴェニーのオフィシャルボトル、TUN1401は、シェリー樽を含む複数樽のヴァッティングで出されるスモールバッチ、カスクストレングスでリリースされるのが特徴のボトルです。カスクナンバーと樽のタイプは表記されていますがそれぞれの熟成年数などは、少なくともラベルを見る限りは不明です。
蒸留所限定だったBATCH No.1を飲んだのが去年のアイラフェスの頃でしたから、2011年5~6月くらいですよね。それから1年ちょっとの間にBATCH No.5まできました。2~3か月に1種類リリースのハイペースです。
多少の違いはあり比較も面白いのですが、全体的にはかなり良く似た香り・味わいで、バーボンもシェリーも両方良い樽感として感じられます。麦感もあり非常にリッチで複雑。厚いボディ。特にシェリー感には60年代のものに感じるような陶酔感があり、サルファリーな要素は感じません。値段的にはそこまで古いものだけで作ったとはおもえないのですが、未熟感からくるオフフレーバーも感じられません。素晴らしいヴァッティングのボトルで、ブレンダーの腕と蒸留所のストックの豊富さを感じます。
比較して飲んだわけではないのでなんとなくの感想ですが、今回のものはバーボン感や麦感に対してややシェリー感が強くフルーティなかわりに渋味もやや強めなタイプかなという印象でした。今までだとBATCH No.3が一番バランス良く感じて好きだった気がします。まぁもちろんどれも似た味で非常に美味しいですね。
BATCH No.4を飲んだ時にも思ったのですが、単独で飲むとちょっと渋味のきつい古いシェリー樽も入っているのではないですかね。ヴァッティングによってその渋味が過熟の嫌味でなく味の深みになっているのではないかと思います。もちろん想像ですが。
もしこのTUN1401に、味から想像するような60年代のシェリー樽が入っているとすると、それ単独でリリースしたら相当な高額でしょうし、味がかなり過熟で渋くても売れると思います。それをあえてヴァッティングにしてリリースすることで、美味しくてかつ値段も抑えて出せて、数もある程度世界中に出回るくらい出せて、それでいてちゃんと利益がでるのであれば、良い古い樽が枯渇して過熟でも高額になっていく一方のこのご時世に素晴らしい方向性だと思います。
今回は想像で書いている部分もかなりありますが、こういう試みは、ストックがあるようならオフィシャルの腕の見せ所でもあり、他の蒸留所でも是非やって欲しいです。
#バルヴェニー (BALVENIE)