構成原酒のバランスは変わりましたが,やはりTUNは美味しいです。
バルヴェニー BALVENIE OB TUN1509 Batch No.2 50.3%
香りは熟したオレンジ、少し青りんご、フローラル、バニラ、強い蜂蜜、旨そうな麦感、ココナッツ、リッチなオークと淡いオイル、飲むと力強く広がる、皮付きのオレンジ、奥から淡い桃、バニラ、強いコクのある蜂蜜の甘味、味を深める淡いタンニン、旨味の濃い麦感、リッチなオークと淡いオイル、スパイシー、長めの余韻。
【Very Good】
バルヴェニーのオフィシャル,TUNシリーズの最新作,TUN1509のバッチナンバー2がリリースされました。
TUNというと,1401の途中までは昔のシェリーカスクのニュアンスが強く,それに近年の良いバーボンカスクを上手にヴァッティングしたボトルという印象でした。
しかし最近はシェリーカスクがさすがに枯渇してきたのかリリースのペースもゆっくりになり,シェリー感が薄まってきた印象でした。
このボトルもその流れか,前回のバッチ1と比べてもさらにシェリー感は薄まり,バーボン系の樽のニュアンスが完全に支配的になっているように感じました。
とはいえ,近年リリースのそういう系統の中でもやはり特に美味しいと思える内容でした。
上等な樽がしっかりと感じられる香りで,バーボン系カスクの多彩なフルーティとバニラや蜂蜜,それにフローラルな要素もあり,こなれつつも旨そうな麦感がしっかりと主張してきます。リッチなオイル成分も魅力的でした。
飲んでも荒さはそれほど無いのに若々しさも伴う力強さがあり,厚みと深みがありました。皮付きオレンジの奥からうっすらと桃っぽさも感じ,これは時間と共に強くなってきました。蜂蜜のようなコクのある甘味とリッチなオークの心地良いタンニンとのバランスも秀逸で,麦の旨味も十分でした。
とにかく樽感が素晴らしく,期待するシェリー感がなくても十分納得できる仕上がりでした。
飲んでいて,完成度的には同系統のグレンリベットのオフィシャルの特別なものと近い印象を持ちました。
高額なのでさすがに買いませんが,資金力のある蒸留所が自信を持って選んだ樽はやっぱりすごいですね。
#バルヴェニー (BALVENIE)