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これまでのテイスティングノート14:グレングラント 1963-1984 21年 サマローリ

 

グレングラント GLENGRANT 1963-1984 21yo SAMAROLI 46%
Matured in SHERRY WOOD CASKS
one of 480 bottles

・香り:
陶酔感のある香り、グレープフルーツ、メロン、白い花、薄めた蜂蜜、バニラ、カスタード、薄い紅茶、乾いた麦、桃や青リンゴ、フルーツは全体的に爽やかさを保ったまましっとり熟した印象、透明感もありふわりとしているが複雑

・味わい:
するりとスムーズに入ってきて舌にしみ込む凝縮した果実感、
ジャムのような濃縮感ではなく結晶化・粉末化したような感じで、心地よい噛み応えがある、メロン、グレープフルーツ、干し草、乾いた麦、薄めた蜂蜜のような甘味だがコクあり、ややクリーミー、奥からオールドピート、後半はややブリニーでスパイシー、度数のわりに後半の厚みと深みがある

・余韻:
陶酔感のあるフルーティと心地よい麦感、ピリピリとスパイシー、驚くほど長くはないが心地良いままスッと消えていき、次が飲みたくなる

・加水:
印象はほとんどそのまま、驚くほど崩れない

・総評:
素晴らしく陶酔感のあるグラント。
穏やかで透明感があり、果実感や甘味はしみ込むよう。
表記はSHERRY WOOD CASKSだが、シェリーのニュアンスが全面に出てはいない。
ずっとうっとりと飲み続けられる。

【Very Good/Excellent】

このボトルを初めて有楽町で飲んだ時にはときめきました。
真剣に探さずになんとなく飲んでも複雑に感じ、陶酔感があります。
なんとなくですが、丁度よく加水されてボトリングされたことで非常に多くの成分が私の嗅覚や味覚の感じ取れる範囲のど真ん中周辺におさまっているような気がします。
それから、ラフの70年代蒸留のものに私が感じることの多い、果実感を凝縮して結晶化・粉末化したような感じとそれを噛みたくなるような感じが、少しですがこのボトルにもあります。
もともとグラントは好きな蒸留所ですが、がっつりシェリー以外のものの中では特別に愛するボトルです。

〈2011/8/8 whiskylinkで公開〉

2012/8/31  追記:
思い入れのあるボトルで,何本か自宅でも開けており,今回掲載するに当たって飲み直しをしてテイスティングノートも修正しました。
かなり個人的な感覚なので最初書くのがためらわれたのですが、自分が最も好むフレーバーのひとつに「果実感が凝縮して粉っぽくなったような感じ」というのがあります。
昔のラフロイグ、ドロナック、ロングモーン、スプリングバンクのシェリー樽でないものに感じることが多いのですが、それをこのボトルでも感じ、個性的な成分として徐々に認識・言及するようになりました。
そういう意味でも自分にとってとても大切なボトルです。

2012/8/31 画像変更しました。
  
 

#グレングラント (GLENGRANT)

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